尖閣諸島問題【せんべい手帳③】

10 2020/11/08 17:40更新

尖閣諸島を貴方は知っているだろうか。東シナ海南西部に位置する無人島で、日本固有の領土である。現在は日本の実効支配が及んでいるが、近年中国がその領有権を主張している。日本国としては「領土問題はない」との立場であるが、中国海警局の船が尖閣周辺で領海侵犯を犯すなど決して安心できる状況ではない。では何故このような事態になってしまったのか見ていこう。

歴史から見る尖閣諸島


日本の尖閣諸島の歴史は明治時代から始まった。1885年、明治政府は沖縄県を通して尖閣諸島の領土調査を行い、清(当時の中国)を含む世界のどこの国のものでないことを確認した。そして10年後の1895年1月14日国際法に則り、尖閣諸島が沖縄県に編入されることが閣議決定された。(その後実業家に売られ一時は私有地となったが1940年には無人島に戻っている)1945年、日本は第二次世界大戦に敗北。尖閣諸島含む沖縄は米軍の管理下に置かれることになった。そして1972年、尖閣諸島含む沖縄が米国から日本に返還されることとなり今日に至るわけだ。では、領有権問題が発生したのはいつのことなのだろうか。ことの発端は1969年に行われた海洋調査である。この調査によって尖閣諸島近海に大量の石油が埋蔵されている可能性が指摘された。中国が尖閣領有権を主張しだしたのはこの頃からなのだ。また、活発な主張を行うようになったのは日本に尖閣諸島が返還されてから、つまり「米国が手放た後から」。「アメリカに文句は言えないが日本には言える」という考えが見え見えである。

中国の主張


さて、中国側の主張を見ていこう。中国の尖閣諸島に対する言い分は主に3つある。

①明の時代から中国固有の領土であった。

明の時代(1368〜1644)の歴史文献に尖閣諸島が登場している。海上防衛に使っていた地図の中に尖閣諸島が記載されているから「中国固有の領土」だと言うのだ。だが、海上防衛のための地図なら周辺の島が記載されていても不思議ではなく、証拠として不十分である。

②下関条約で日本に奪われた。

下関条約とは日清戦争で日本が勝利した際に結ばれた講和条約である。この条約で遼東半島、台湾と澎湖諸島などの附属諸島嶼の主権が日本に渡った。この際に「尖閣諸島も一緒に日本に奪われた」というのだ。だが先述の通り、尖閣諸島はどこの国のものでないことが確認されてから沖縄に編入されており、台湾及びその附属諸島嶼に含まれるものではない。

③サンフランシスコ平和条約は無効である

これに関してはかなり支離滅裂なのでここではスルー

以上が中国側の主張である。どれも無理やり捻出した感じが拭えず、尖閣諸島の領有権を裏付けるものではない。

何故尖閣諸島に拘るのか


では、中国はそこまで尖閣諸島の領有権にこだわり続けるのだろうか。勿論、石油資源がある可能性が指摘されていることもそうだが、何より中国の日本、台湾侵攻の足がかりにできるからである。中国海警局の領海侵犯はいわば「日本を挑発」しているのだ。日本漁船を追尾したりすることで日本から手を出してくるのを待ち、手を出してきたらそれを口実に尖閣を乗っ取ってしまおうというのが中国の戦略である。中国が尖閣を占領しようとするとき、先ずは大型の漁船団で領海まで押し寄せてくるだろうと言われている。これは明らかな軍事目的であるが、漁船な故に軍事組織が出るべきか、警察組織が出るべきか、シロとクロの間、「グレーゾーン事態」と言われる。これには日本は海上保安庁が対応することになる。だが現在の海保にこれに対応する力があるとは言えない。海保にできるのはせいぜい船体を使って漁船を通せんぼする程度である。そうこうしている内に中国海警局がやってくる。先程からちょくちょく出てくる「中国海警局」は立ち位置的には日本でいう海上保安庁だが、実際は準軍事組織化している。この画像を見てほしい。

https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2F...

不自然に船の先端が尖っていることがわかると思う。中国海警局には1万2000トン級の哨戒船が2隻運用されている。自衛隊のミサイル護衛艦は殆どが数千トン台であることから、この大きさがわかると思う。また常識的に考えて軍艦用であるはずの76mm速射砲も積まれており、海軍で配備されていてもおかしくないレベルの脅威だ。海警局の船は「ぶつかる船」とも言われるほどで、その尖った切っ先で敵船に突っ込むことで5000トン級の駆逐艦も撃沈できるそうだ。海保に勝ち目はない。また、中国軍の力は自衛隊を上回り、圧倒的な人口、生産力、物量で軍事力は米国と肩を並べるほどになってきている。早急に対応策を練らなければ尖閣諸島を乗っ取られてしまう。「何故たかが無人島にそこまで拘るの?」と思った人もいるかもしれない。これは尖閣諸島の位置が非常に影響している。この地図を見てほしい

https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20200814-000...

もし中国が尖閣諸島を実効支配し、そこに軍事基地を作ったら、台湾を本土と尖閣で挟み撃ちにできることがわかると思う。また、石垣島、宮古島、沖縄本島と近い位置にあり在日米軍基地に近い位置から攻撃を加えることが可能だ。中国はそのパワーで尖閣諸島を平らに削り、あっという間に基地を作るだろう。そうなってしまったら尖閣奪還は困難だ。米軍も手を貸し渋るだろう。「じゃあ先に自衛隊基地を作ればいい」と思うかもしれない。だが、尖閣は本土から遠く離れており補給も難しく、真水が取れないため様々な点で不便なのだ。だが、中国からは近いため日本・台湾侵攻の格好の中継地点となる。こればかりは地理的問題なのでどうにもできない。だからこそ、日本は尖閣を守り抜く必要があるのだ。

Thank you for reading.


今回はここまでである。次回は選挙離れについての記事を書くのでそちらもよろしく。

いいねを贈ろう
いいね
10
コメントしよう!
画像・吹き出し

タグ: 尖閣諸島問題 せんべい手帳

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する
政治と経済2020/11/08 13:41:35 [通報] [非表示] フォローする
TTツイートしよう!
TTツイートする

拡散用



またまた記事更新ありがとうございます!勉強になりました!


5: をげっさ @wug4138 2020/11/08 16:43:15 通報 非表示

>>1
タルちゃ~ん


>>5
やほ!


>>1
コメントありがとうございます。次回の記事もよろしくおねがいします!


>>7
はーい!


2: 響* @hibikihibiki 2020/11/08 14:29:19 通報 非表示

おおおおおおおおおおおおおおおお

目があああああああ


>>2
コメントありがとうございます。ど、どうなさいましたか?


11: 響* @hibikihibiki 2020/11/08 17:49:37 通報 非表示

>>10
すごいねえ


3: 3コメさん 2020/11/08 16:17:47 通報 非表示

どう考えても日本の領土です。

尖閣諸島我が国の領土だと思っている韓国情報バカです


>>3
コメントありがとうございます。韓国も早く竹島を返してもらわないとですね。


4: をげっさ @wug4138 2020/11/08 16:42:37 通報 非表示

しゅごい...


>>4
ありがとうございます!


画像・吹き出し

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する