国民よ、選挙に行け【せんべい手帳④】

7 2020/11/11 16:36更新

大混乱の米国大統領選挙の投票率は66%だったそうだ。社会の混乱と不安が招いた高投票率である。一方、日本に目を移すと2019年の参院選の投票率は48.8%と半数を割っている。つまり、有権者の半分以上が選挙を棄権しているということになるのだ。この記事ではまだ選挙権のない17歳以下の人、まだ選挙に行ったことのない人のため、「何故選挙に行かなければならないのか」を書いていく。

選挙に行くのは「自分のため」


国民は一体誰のために選挙に行くのだろうか。もっと言えば何故自民党に投票するのだろうか、共産党に投票するのだろうか、立憲民主党に投票するのだろうか。答えは簡単。「自分のため」だ。例えば「憲法を改正して9条に自衛隊を明記してほしい」と考えたとしよう。だが自分一人の力では憲法を変えることはできない。だから憲法改正を訴える「自由民主党」に投票するのだ。もし「NHKが嫌いで受信料を払いたくない」と思うのなら「NHKから国民を守る党」に投票するのだ。このように投票は「自分の希望」を叶えることを政治家に託すことなのだ。そうして多くの人の「希望」が集まった結果、候補者が当選する。これだけの話だ。だから「政治はよくわからなくて自分が投票しちゃ駄目な気がする」なんて考えなくていいのだ。「自分の投票権」なのだから「自分のため」に使わなければもったいない。もっと話を単純にしよう。日本における最大の選挙は国会議員選挙だ。では国会が何をしているかと言うと主に2つ。

①法律の制定

国会は三権分立における立法権を持っている。そしてその法律案を提出できるのは内閣と国会議員だけだ。だから「こんな法律を作って欲しい」と思ったらそれを主張する政治家に投票しよう。

②予算の審議

そして国会がもつ大きな役割が「予算を決めること」である。予算というのは「1年間の国の税収をどう使うか」ということ。つまり、自分の都合のいい国会議員が多くいればその党が与党になり、自分(と利害関係が一致する人々)に都合のいい予算を組んでくれるのだ。もっと具体的な話をすれば、2020年度国家予算は102兆6580億円。衆議院議員の任期は4年なので単純計算で4倍すると410兆6320億円。これを全有権者1億人で割ると410万6320円。かなり大雑把な計算ではあるが、国政選挙における一票の価値は400万円以上あるのだ。「選挙に行かない」ということはこの400万円をドブに捨てることになる。「面倒くさい」とか言っている場合ではない。そうして貴方が捨てた400万は選挙に行った人たちで山分けできるのだから。2019年参院選の投票者数は約5700万人。これで再計算すると一票の価値は約720万円。選挙に行った人たちはそれだけ得をしていることになるのだ。

選挙に行かないのを人のせいにするな


選挙とは国民にできる最も簡単な政治参加である。選挙に行かない理由で「政治への不信感」というのが上位にあるのが驚きである。政治に不信感を持っているのなら尚更選挙にいくべきだからだ。時々「選挙に行かないのは政府が『選挙に行こう』と思わせないからだ」と唱える人がいるが、これは間違っている。なぜなら政治家は「選挙に行ってほしくない」と思っているからだ。このまま新しい有権者が出てこなければ政治家は自分の支持者向けのことしかしなくても選挙に勝利することが可能になる。つまり「現状維持で我が身安泰」ということだ。「俺を選挙に行かせてみろ」なんて考えてる愚かな人に言いたい。「貴方に選挙に行ってほしい人なんていない。選挙に行って得するのは貴方だけなんだから」と。だが例外もある。選挙に行かない理由に「老人向けの政策ばかりで期待できない」というものがある。だがこれは選挙に行かない理由になっていない。なぜならその「老人向けの政策」を生み出したのは選挙に行った老人たちであり、若者が選挙に行かなかった結果でもあるからだ。例えば、老人ばかりがやってくる料亭があったとしよう。そしたら当然老人向けのメニューばかりになる。タピオカミルクティーが出てくるわけがない。もしその料亭に若者向けのメニューを作って欲しいのなら、多くの若者がその店に行かなければならないのだ。ほぼ来ない若者のために売れないメニューを作る物好きはいないだろう。大切なのは若者の投票率を上げること。そうしないと政治家は動かない。

選挙は案外簡単


「誰に投票したらいいのかわからない」など不安も多くあると思う。だが案ずることはない。各候補や政党の公約は選挙公報やインターネットで確かめることができる。それが面倒なら「ボートマッチング」というものを活用すればいい。ボートマッチングとは幾つかの質問に答えるだけで自分の考えと近い政党を割り出してくれる便利な機能だ。

政くらべ政党相性診断

https://say-kurabe.jp/votematch2019

毎日新聞ボートマッチング えらぼーと2019

https://vote.mainichi.jp/25san/

日本政治com.投票マッチング

http://nihonseiji.com/votematches/1

これらのサイトを活用し、自分の考えと近い政治家を知ることができる。但し、サイトによっては自分達の都合のいい政党に投票するように仕向けるケースもあるので複数サイトを回ることが必要だ。(上記は2019参院選のもので次の国政選挙のときには新しいものが出るであろうので是非そちらをググってほしい)

最後にユーチューブに関連した面白い動画があったので紹介しよう。

六丸の工房 「若者よ、選挙に行け」

動画を見る

途中に出てくる男性が「誰に投票したらいいかわからない?極論誰でもいい」と話しているがこれが的をついている。大切なのは行って投票すること。最悪、「該当者なし」の白紙投票でもいい。

大切なのは投票率を上げること。これだけだ。

Thank you for reading.


今回はここまでである。次回の記事もよろしく。

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タグ: 国民 選挙 せんべい手帳

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政治と経済2020/11/08 20:30:35 [通報] [非表示] フォローする
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1: 1コメさん 2020/11/08 20:33:12 通報 非表示

はい!!!!!


記事更新ありがとうございます!選挙行きます(((((記事ちゃんと読んだ?


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