意味が分かると怖い話
〈ホテルの一室〉
出張先で泊まるホテルには同僚が「出るぞ~」って散々脅していたところだった。
夜、ビビリな俺はgkbrでベッドに入っていた。
すると案の定、深夜にドアをノックする音が聞こえる。
ホテルの人かな? と思ったが、こんな時間に、しかも無言で、ノックし続ける訳がない。
もうドアスコープを覗くことも怖くて、ひたすらノックの音がする中をベッドに潜って我慢した。
夜が明け、ノックが止んだ後に俺はすぐチェックアウトした。
結局一睡も出来ず、出張の疲れから肩がこって全身がダルい。
出張から帰ってきて、同僚にノックの話をすると「やっぱり出たか」とこんな話をしてくれた。
そのホテルは以前火事になり、逃げ遅れた人がいたという。
その人は、運悪く部屋の中に閉じこめられて、そのまま亡くなったそうだ。
あぁ、よかった。
ドアを開けていたら、今頃どうなっていたことか・・・。
>>1201
逃げ遅れてしまった方って室内に閉じ込められてしまったんですよね?
え、ならその方って室内にいません?
〈熱狂的ファン〉
女は、ある韓流アイドルグループのメンバーAに夢中だった。
女自身は若いが、グループ発足当時からの古株で、特に推しのAを1番長く見守ってきた。
Aが出演するイベントには毎回必ず参加し、バイトで稼いだ金もAのグッズや写真集やDVDに全額注ぎ込むのが当たり前になっていた。
熱狂的にのめり込む女のその姿は、他のファン達の間でも有名になっているほどだった。
ある日のこと。
その日は、Aの誕生日イベントだった。
女が当然のようにイベントに参加し握手待ちの列に並んでいると、Aのマネージャーが話し掛けてきた。
「女様、いつもありがとうございます」
毎回イベントに顔を出し、その度に数万円~数十万円単位でグッズを購入する女は、すっかり関係者とも顔馴染みになっていた。
マネージャーと挨拶している内に自分の番が回ってきた。
「Wow!!今日も来てくれてアリガトウ!キミに会えるのを楽しみにしてたヨ!」
自分だけに向けられた満面の笑みに、女はこの上ない至福を感じていた。
「誕生日おめでとう!私もすっごく楽しみにしてたよ!これからもずっと見守っていくからね!」
・・・そんなイベントの数日後。
Aが宿泊ホテルの一室で、滅多刺しにされて杀殳された。
犯人は、あの女だった。
目撃証言や監視カメラから、女がホテルに侵入したことが割り出され、抵抗することもなく逮捕された。
「何故あんなことをしたんだ?」
刑事からの質問に、女は悪びれることもなく応えた。
「だって、ずっと暗かったから。Aなら大切にしてくれると思ったのに裏切られた。だからお仕置きしただけよ」
>>1205
んー?なんかこの方、ストーカー感が抜けませんよね。
○しちゃってる時点で普通じゃないですし
このプレゼントとか、変なの入ってそう。小型カメラとか。なんか盗撮とかしようとか思いそう。
>>1208
正解です!
はっきり書かれていませんが、「誕生日イベント」「Aなら大切にしてくれる」ということから、この人は誕生日プレゼントを渡していたようですね。
そして、杀殳害動機に「暗かったから」という意味深長セリフ。
この人の「見守りたい」性格なら、プレゼントに隠しカメラでも仕掛けていたんでしょう。
しかし、カメラは暗いまま→プレゼントは未開封→Aは受け取り拒否→古参ファンである自分の気持ちを裏切った→最低なアイドル→だから杀殳す!、・・・という完璧な方程式()が成り立ったようです。
※現実でも、芸能人にプレゼントやバレンタインチョコを渡しても、カメラや毒が仕込まれているかもしれないので、廃棄する場合があるそうです。
〈夏の暑い夜〉
その日は熱帯夜だった。
あまりの暑さで寝られない俺は散歩に出た。
近所の人も何人か出ているようだ。
そんなとき、悲鳴が聞こえてきた。
何事かと思ったが、あることに思い至った。
そういや、もうそんな時期か。
散歩を続けていると、向こうから少年達が歩いてきた。
子供がこんな時間帯に出歩くなんて。
大人として注意してやろうと近付くと、いきなり少年達の1人が絶叫しながら逃走。
それにつられて他の子達も逃げて行った。
周りには石ばかり。
ぶつかって怪我をしないか心配だった。
>>1212
あーね墓石ね
何人か出てる→幽霊として
肝試しできた少年が本当の幽霊と出会って驚いている
>>1213
正解です!
因みに、近所の人(幽霊)が見えている主人公自身も幽霊なんでしょう。
自宅(墓)について喋ってないですし、近付いた少年達に驚かれていますし、おすし。
〈運命の数字〉
3月。
寒さの中にも春の陽気がちらつき始める季節。
ここは東京。
憧れの街、憧れの駅。
賑やかな駅のホームで電車を待つ人々。
私もその中の1人。
私は小さな紙が入った御守りを握り締める。
今日は、誰にとっても忘れられない日になる。
4月。
新しい春に人々は様々な想いを寄せる。
ここは東京。
憧れた街、憧れた駅。
賑やかな駅のホームで電車を待つ人々。
私もその中の1人。
私は御守りに入れていた小さな紙を取り出す。
その時、電話をする声が聞こえた。
「あ、電車来たみたい。じゃS駅に12時ね」
多分、君はそれに間に合わない。
一層賑やかになるホーム。
運命の数字が書かれた小さな紙が宙を舞った。
~ヒント~
主人公は東京のことを、3月時点では「憧れの街」と希望を持って言っていますが、4月になると「憧れた街」と過去形になってます。
3月に何か心情が変化することがあり、その結果4月に何かが起きてしまったようです。
>>1221
たぶん、間に合わない=語り手が自○してしまい、電車が運行停止になる?
>>1222
ほぼ正解です。
「あ、電車来たみたい。じゃS駅に12時ね」
多分、君はそれに間に合わない。
一層賑やかになるホーム。
↑で、ホームから飛び込み自杀殳をして悲鳴に包まれているのが分かりますね。
〈唯一の味方〉
私は中学生の頃、イジメられていた。
でも、トラウマになってはいない。
花ちゃんという女の子のお蔭だ。
花ちゃんは可愛くて、頭が良くて、運動も出来て、人気者だった。
クラス全員に無視される中、花ちゃんだけは優しく話し掛けてくれた。
私とは違って友達も大勢いたので、私とずっと一緒にいてもらうことはできなかったが、他の子と話している時も私の方を見てニッコリ笑ってくれたりした。
そんな花ちゃんが、突然転校することになった。
花ちゃんがいてくれたから、辛くても頑張れたのに、これからどうなってしまうんだろう……。
そう思っていたが、花ちゃんが転校して間もなく、クラスの皆がイジメを謝ってくれて打ち解けることができた。
きっと人気者の花ちゃんが、転校する前にイジメなんてやめなさい!とか皆に言ってくれたんだと思う。
それから10年以上も経つ。
私も中学校卒業と同時に、親の転勤に付いて行く形で他県の高校に進学した。
あれから花ちゃんともクラスの皆とも会ってないけど、成人した今でも花ちゃんにはとても感謝している。
>>1228
いくら人気者でも一言でいじめを止められます?
あの、思ったんですけど逆に花さんが主犯格の可能性は?
>>1229
正解です!
花ちゃんはクラスメイトを裏で支配してイジメっ子役をさせて、自分はイジメられっ子(語り手)を守るヒーロー役をして楽しんでいたようです。
花ちゃんが転校した後なのに誰も真実を告げられないことを考えると、花ちゃんの支配力の恐ろしさがわかります。
〈お先に〉
私には親友とも呼ぶべき存在がいた。
鈴木結愛(すずきゆあ)という。
だけど、五年ほど前に鈴木結愛はいなくなった……。
ただ一言、消える直前、私に『お先に』と告げて消えたんだ。
それ以来、私も彼女に会うことはなかった……。
しかし、数日前のこと。
見覚えのある一人の女性が私の前に現れた。
その女性は、疲れた表情ながら薄く微笑んでいた。
その笑顔は、まさしくいなくなったはずの彼女だった。
私が声をかけようとしたとき、その背後に見えてしまった。
にこりと笑う、彼女に似たもう一つの顔が……。
~ヒント~
実はオカルトでもホラーでもありません。
あなたの身の回りで普通に起きていることを、怖く言い換えているだけです。
※語り手にとっては、本当に恐怖だったのでしょうが。
>>1240
人間は脱皮しませんし、こういうこと(※着ぐるみを脱ぐ等)でもないです!
もっと一般的で身近なことです!
>>1242
え〜、鈴木結愛さんではないってこと?
ダメだ。ぜんっぜんわかんない
残念ながら看破しそうにない雰囲気なので、正解発表です!
〈お先に〉~解答編~
①鈴木結愛さんは、五年前に結婚して名字が変わっていたんです。なので「鈴木結愛」という名前の人物は居なくなった扱いになりました。
②そして、数日前に出会った結愛さんの背後に居た「彼女に似たもう一つの顔」というのは、背中におんぶしていた彼女の赤ちゃんのことですね。
③更に、こんな怖い文章になった理由は「お先に」という言葉で分かりますね。そうです、語り手は未婚者なんです。先に親友に結婚され、今は子供まで産まれているのに、自分は現在も結婚すらしていない状況にショックを受けてしまったためです。
※一部改編してますが、元ネタは『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』です。
〈DV〉
いつも痣を作って登校する少女がいる。
母親にも同じような傷跡があったので父親のDVが噂されていた。
ある時遂に骨折してきた少女を見た教師が警察に通報。父親は逮捕された。
その際母親が「夫を連れて行かないで」と叫んでいた。
その後母親は死んだ。
>>1247
母親の怪我は、実は少女の暴力によるもの。
父親が逮捕されたことで抑止力が無くなり、母親はその少女に杀殳されてしまった。
(少女の痣は父親のせい。単純な家庭内暴力なのか、母親を痛めつける少女を止める為なのかは分からんけど。)
〈夜釣り〉
俺は夜釣りに出かけた
ある日、遊びの予定がキャンセルになった俺は秘密の釣り場で夜釣りを楽しむ事にした
街から少し離れた所にある橋で、静かでよくつれる俺の穴場
その日も良く釣れ、しばらくした頃、全身に寒気が。
何か恐いな・・・そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず夜釣りを楽しんだ
「あなたも釣りですか?」後ろから声をかけられた、振り返るとそこにはサラリーマン風の中年男性が
「えぇ、ここよく釣れるんです」「えぇそうらしいですね」
「あなたも釣りですか?」「・・・まぁそうですね」話していくうちに段々と俺は違和感を感じた
男性はどう見てもスーツ姿、とても釣りを楽しむ格好じゃない、こんな所でなにを・・・
>>1256
お、やった。
そんで、首吊りといえば糸色望先生ですね~。(唐突)
アニメタヒ期、いつまでも待ってます。
>>1257
w
そうそうあの話なんですけど続きがあって
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
「あなた、つらないんですか・・・」男性の声・・・いやおかしい、明らかに上から聞こえてきた
「つりましょうよ、あなたも・・・」俺は恐怖に震えながらも上を見上げた・・・
そこには、今話をしていた男性の首吊り死体が!!男が言っていたのは「釣り」ではなく「吊り」だったのだ!!
気が付くと俺の目の前には無数の人影が「吊ろう・・・一緒に吊ろう・・・」と俺に囁いている
「そこまでだ」聞いたことのある声、寺生まれで霊感の強いTさんだ
影によって今にも吊り上げられそうな俺の前に来ると、自前の釣竿を振り回し
「破ぁ!!」と叫ぶ、すると釣竿の糸が眩く光り、振り回した糸が剣のように次々と影を引き裂いてゆく!
ある程度影を振り払うと、Tさんの呪文によって周りには光が走り、アッー!と言う間に影は全滅した。
「Tさんも夜釣りですか?」そう尋ねるとTさんは俺を指差し「まあな、随分と小物を釣り上げちまったがな・・・」
帰り道で聞いた話によるとあそこは自○の名所で首吊りが首吊りを呼ぶ恐怖の橋らしい。
「すっかり日も上がっちまったな、どれ、街で女の子でも釣りに行くか」
そう言って車に飛び乗り爽やかに笑ってみせるTさんを見て
寺生まれはスゴイ、俺はいろんな意味で思った。
ってゆうギャグなんですよ
〈金属アレルギー〉
私は、ある大富豪に仕えているメイドです。
ここの旦那様は口数が少なく目付きも恐いですが、私達メイドにも労いのお言葉を掛けて下さる心優しいお方です。
その旦那様ですが、かなり重度の金属アレルギーを患っていて、腕時計やアクセサリーは勿論、ナイフやフォークといった食器類も全て純金を使用しています。
純金は非常に安定した物質なので、金属アレルギーの症状が出にくいのです。
しかし、事情を知らない人にとっては、食器にまで高価な純金を使用している様は、嫌味にしか映らず妬みの対象にもなることでしょう。
ある日、親戚一同を集めてパーティーを開催しておりました。
そんなとき、私達メイドの中に混じって、親戚の幾人かが食器の片付けを手伝っていました。
「皆様がそんなことなさらなくても……」
オロオロするメイド達に親戚達は、
「いつも大叔父様がお世話になっているから」
と笑顔で食器の手入れをしていきました。
親戚達がパーティーに戻ってしばらくした後、進捗を確認しに来たメイド長が、
「誰ですか?食器の手入れを怠ったのは!曇っているじゃないの!」
と言い放ちました。
困ったメイドの一人がこう切り出します。
「それは親戚の方々が、お世話になっている旦那様のためにと……」
メイド長が「そうでしたか」と納得したように頷くと、
「親戚とはいえ手入れは素人です。もし傷のある食器でお食事を提供したら、ウチの沽券に関わります。スペアの食器を使うことにするので、ここにある曇った食器は全て片付けておきなさい!一切、旦那様に使わせないように!!」
と厳しくメイド達に言いました。
そして、
「今後、親戚の方が来ても、絶対に食器に触れることは止めさせなさい!!」
と更に厳しく皆を叱咤しました。
メイド長が出て行った後、皆、口々にこう言います。
「そうよね……。こんなに綺麗だった純金曇らせて、かえっていらないお節介なのよ!」
「この食器は片付けなきゃいけないし、新しい食器を用意しなきゃいけないし、メイド長には叱られるし、本当いい迷惑よ!」
「『小さな親切、大きなお世話』っていうけど、本当困っちゃうわ!」
>>1262
あれ、純金って含有率にもよりますけど、基本的に曇りにくいんじゃなかったでしたっけ。間違ってたらすみません
>>1263
そうですね!そのように言われています。
しかも旦那様の事情を考えると、かなり純度の高い純金を使っているはずなので、曇ることなどありえないでしょう。
……親族は手入れと称して、本当は何をしたんでしょうね?また、その動機はなんでしょうか?
>>1265
正解かな?
親族達は、大富豪の暮らしの良さを妬んで、金属アレルギーを悪用して旦那様を杀殳害しようとしていた……という話です。
犯行の種明かしは、食器を高純度の純金製の物から、それ以外の金属製の物(低純度の純金や金メッキ品など)へすり替えて、金属アレルギーを発症させる計画でした。
>>1265
「もし傷のある食器で~」という言い方が気になったのかもしれませんが、「素人が手入れしたせいで、もし傷でも付いていたら」というタラレバの話です。
メイド長が、メイド達に食器を総入れ替えをさせるための理由付けに言っただけで、実際に損傷があるというわけではありません。
>>1268
そして私は、この厳しいメイド長が結構好きですw
何故なら、親戚達の計画に気付いていながら、旦那様にもメイド達にも余計な不安を与えないように、人知れずにその犯行を阻止しているのがカッコ良いと思います!
また、大事(おおごと)にしなかったのも、旦那様に関する変な噂が立たないように配慮していて、流石プロだと思いました。
こんばんは~!!お花も意味怖話します!!!
<落ちたときには、、、>
子供がブランコから落ちた瞬間を見た。
片足でケンケンをしている。
怪我をしているようだ。
慌てて現場に向かうと、その子の周りには、心配して集まった友達の輪ができていた。
倒れている子供を病院へ運ぶと全身打撲のうえ両足を骨折していた。
〈崩壊した家族〉
私は食卓の上の残り物を眺めながら、物憂げな表情を浮かべていた。
向かいの席には行儀の悪い弟が食卓に足を投げ出しテレビに目を向けている。
父と母のいる隣の部屋からは紅白歌合戦が聞こえてくる。
今年大流行したアイドルグループの出番のようだ。
弟の行儀の悪さは父親に似たのだろう。
隣の部屋は散らかり放題でグチャグチャ。
床には空になった缶ビールが転がり、耳まで真っ赤にした父親の少し薄くなった頭が視界の端に映る。
その向こうに炬燵から頭だけ出して横になった母親が見える。
父親ばかりのせいではないが、この部屋の散らかりようは目に余る。
掃除する人間の身にもなってほしい。
今年になって家族の仲は一層険悪になっていた。
父親の派遣切り、母親のヒステリー、就職浪人の弟。
様々なことが重なり、ここ最近は喧嘩ばかりで家族の溝は深まるばかりだった。
弟と私は何日も家に戻らないことが多くなり、家族とはすれ違い。
たまに顔を合わせても、そのたびに嫌味ばかり言い合うようになってしまった。
「来年もずっとこの状態は嫌だなぁ」
ふとそんな考えがよぎる。
しかし、そんな事を考えたってどうしようもない。
これまで何度も同じようなことを考えたが、自分から動くことはできなかった。
誰かに助けを求めたいとも思ったが、誰が来ようとこの問題に踏み入ることもできないだろう。
気付けば、紅白歌合戦が終わったようだ。
もうすぐ、年が明ける。
今年中には、このギスギスした関係をどうにかしようと思っていたが、もう手遅れだ。
大晦日のこの日、珍しく家族全員が揃っているというのに家族らしい会話も出来やしない。
「このまま家族がバラバラのまま、年を越していいのかな?」
座布団の上にデンとのった母親のでかい尻を見ながら私はそう思うのだった。
>>1275
そう思うでしょ?
ふっふっふっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正解です。
「ジョニィはいきなりキレた」
ある家の一人息子のジョニィがクリスマスの朝に目を覚ますと、枕元にプレゼントが置いてあった。
サンタクロースにお願いしたゲームソフトの他に、三つも包みがある。
ふと窓の外を見ると、サンタクロースの格好をした男がこちらを見てニヤニヤ笑いながら「全て君のものだよ。開けてごらん」とジョニィに言った。
その笑いがやけに不愉快だったのでジョニィは(あれは本物のサンタクロースじゃないに違いない)と思ったが、とりあえず包みを開けてみることにした。
一つ目の包みにはクールなデザインのスニーカーが入っていた。
ジョニィは不快な表情になった。
外の男は相変わらず笑っている。
二つ目の包みにはサッカーボールが入っていた。
ジョニィはいきなりキレた。
外の男は膝を叩いて大笑いしている。
三つ目の大きな包みには高級なクロスバイクが入っていた。「ジョニィ」という文字のかっこいい意匠がプリントされている。
ジョニィはとうとう泣き出してしまった。
外の男は雪の積もった庭で笑い転げている。
〈ボーリング〉
「っしゃ!3回連続ストライク!!」
「おぉ、ターキーってマジかよ!?お前そんな上手かったっけ?」
「最近練習したからな!そういや何で『トリプル』のことを『ターキー』って言うんだ?ボーリングと鶏って何の関係があるんだ?」
「鶏はチキンな?ターキーは七面鳥のこと。んで、ターキーの由来は、昔、ボーリング場が客寄せのために、3回連続ストライクを出した人に七面鳥をプレゼントしたって説が有名だな」
「へぇ~。ってか俺バカ丸出しじゃんw!あぁでもでも、コレは知ってるぜ!っていうか最近知ったんだけど、人間の頭部ってボーリングの球と同じくらいの重さなんだよ! ( -`ω-)ドヤァ」
「あぁ、そうらしいな。1ポンド約0.454kg、頭部の重さは体重の10分の1らしいから、体重50kgの人の頭部なら11ポンドボールくらいだね」
「……知ってたのかよ(−_−#)」
「 ( -`ω-)ドヤァ」
「うぜぇw」
>>1281
人間の頭部の独立した重さを測ったことがある?どうやって?
胴体から切り離したから。
>>1282
どっちの人が、まで書いてくれると助かります。
お馬鹿キャラ(ストライク出した方)?
雑学キャラ?
>>1283
ストライクの方ですかね。
雑学の方はわざわざ計算から予測して話してるけど
こっちは経験したって感じの喋り方なので。
〈ウソつきな夫〉
私の夫はウソつきだ。
教えられた学歴もウソ。
実家が金持ちという話もウソ。
浮気しない約束もウソ。
何もかもがウソだった。
そんな夫が交通事故に巻き込まれ、集中治療室に運び込まれたと連絡があった。
意識不明の重体で、助かる見込みは無いらしい。
以前「最期はお前に看取られたい」と言っていたのを思い出した。
あんな人でも愛し合った男と思い、私は病院へ駆けつけた。
でも、私は面会できなかった。
そうだ。
この男はウソつきだった。
>>1292
~ヒント~
この男が、事故に巻き込まれたのも、病院に運ばれたのも、意識不明の重体であることも、本当のことです。
しかし、男の大きな嘘のせいで、面会が許可されませんでした。
>>1294
ざんねん、ちがいます。
それだと病院から「○○さんが救急搬送されまして……」と連絡があったときに気付くと思います。
名前も全くの無関係ではないんですけどね。
〈ウソつきな夫・答え〉
通常の病室に比べて、集中治療室(ICU)には厳しいルールが設けられていることが多いです。
集中治療室での面会及び臨終の立会いは、多くの場合「原則、戸籍上の親族のみ」というのが通例です。
面会できなかったということは、この男と女には戸籍上の繋がりが無かった・・・、つまり、男は「女と結婚している」ということまで嘘を吐いていたのです!
女もその事実に気付いたから、「私の夫」から「この男」へと言い換えたのでしょうね・・・。
〈白骨化遺体〉
『ニュースです。昨日、○○県□□市のマンションの屋上にある貯水タンクから白骨化した遺体が発見されました。遺体は完全に白骨化しており、性別は女性で年齢は20~35歳と見られます。また、マンションの監視カメラ映像には不審な女性が映っており、警察は映像を元に遺体の身元の特定を急いでおり……』
……ん?あれ?
このマンションって、俺が先月まで住んでた所じゃないか。
って、オイオイ!?
監視カメラに映ってる女って、俺に付きまとっていたストーカー女じゃないか!
全く、アイツには酷い目に遭わされた。
合鍵でも作ったのか、いつの間にか部屋に入ってきて「これでずっと一緒よ」とか言い出して、気味が悪いから直ぐに引っ越したんだ。
なんだぁ、あの女。
俺が引っ越したからタヒんだのか!?
マジかよ、やべぇな。
でもこれでようやくアイツから逃げ切れたぜ。
>>1300
そうですね。水中で完全に白骨化するには数ヶ月かかると思います。
~ヒント~
別の所で白骨化させてから貯水タンクに入れるのが無難な考え方ですが、監視カメラ映像から、不審者は当のストーカー女しか存在しません。
また、他に登場人物が用意されていないことから、マンション住人も関係無いようです。
~ヒント~
よく読むと、ストーカー女が部屋に入った方法が明確ではありません。
本当にドアを開けて部屋に侵入したのでしょうか?
〈白骨遺体・答え〉
水中で遺体が完全に白骨化するには数ヶ月掛かるので、男が引っ越す前から女は既に亡くなっていることになります。つまり女は幽霊になることで、鍵の掛かった部屋に侵入してきたのです。女の「これでずっと一緒よ」という台詞は、男が鍵を掛けて閉じこもっても、幽霊になればどこへでも侵入できるから。
…………だけではありません。女の本当の目的は別にあります。
数ヶ月間も貯水タンクに入っていれば、腐敗した女の細胞が水に溶けます。そして、その水をを男が飲むことになります。つまり男と擬似的に融合することになりますね。ストーカー女の本当の目的はこっちだったのです。
《本当のママ》
ママが電話で子供と会話をしています。
ママ「今から帰るわねー」
子供「うん、わかったー」
ママ「ちゃんとお留守番してた?」
子供「うん」
ママ「ケーキ買って帰るからねー」
子供「はーい、あ、誰か来た」
ママ「宅急便屋さん?」
子供「ちょっと行ってくるー」
ママ「行かなくていい‼︎💢」
子供「おまわりさんだったよ?」
ママ「開けちゃダメ!!💢」
子供「もう部屋にいるよ」
10年後
母とはまだ会えていない
私から母を奪ったこいつらを絶対に許さない