ジュウレンジャーはおもしろい?つまらない?


[評価点]
・ドラゴンシーザー
メカゴジラのような風貌、両手に内蔵された指鉄砲、回る鋼鉄のドリル尻尾、大獣神とは一線を成す剛龍神のフォルム…当時の少年達の思う「格好良さ」をこれでもかとこれでもかた詰め込んだロマン溢れる巨大戦力、それがドラゴンシーザーです。
また獣奏剣の音色で現れる演出もなんだか「特別感」があっていいですね。
・コミカルなバンドーラ一味
倒すべき敵でいつも非道なことばかりやっているのにここまで憎めない悪役達は初めてです。特に一番インパクトがあるのは魔女バンドーラでしょうか。演じる故曽我町子の熱演もありかなり魅力的な敵の首領に仕上がっています。また「Dolla! ?魔女バンドーラのテーマ?」の曲もいい曲です。
・ストーリーのわかりやすさ
ストーリーに関してはあまり問題点はないですね。それに起承転結がしっかりしてるのでメインターゲットの子供にもわかりやすい構成になっています。
・OP曲とED曲
OP曲は戦隊ものらしくかっこよく、ED曲はちょっと度がすぎるくらい陽気な曲になっています。
[批判点]
・恐竜戦隊なのに肝心の恐竜が二体しかいない
この点は一番のつっこみ所かも知れません。『恐竜戦隊』と名乗っていますが出てくる恐竜達は4体(ティラノ、トリケラ、プテラ、ブラキオ)だけであとは恐竜絶滅後に出てきた二体の動物(サーベルタイガー、マンモス)と空想の怪物(ドラゴンシーザー)と『過半数恐竜だったら恐竜戦隊を名乗ってもいいだろ』と言わんばかりの混合メンバーです。それにこの点とは関係ないですが最終形態であるはずの究極大獣神がミニチュアでは迫力がなく(別の意味でインパクトはあるんですけど)、獣帝大獣神はせっかく出てきたのに出番が少なく(スーツが重過ぎてスーアクが耐え切れないのもありますが)、二体の巨大戦力ともなんか強さを表すシーンがあまりないのが残念です。
・一部扱いに問題のあるキャラクターがいる
それから扱いが残念なキャラクターがこの作品には多々います。キャラの扱いは問題ないですが「彼女が魔女になった理由」が少々難あります。それは「息子のカイが恐竜の卵を壊してしまう→恐竜に見つかって逃げる→崖から落ちてしまう→転落して死にかけているところをバンドーラが見つける→息子を○した恐竜を絶滅させるため大サタンに魔女になることを誓う」という100%逆恨みの理由です。(まぁ復讐心は否定しないしバンドーラがそうなった経緯ではなく結果だけを見たのもありますが) 喋れなかった頃はデザインの良さもあり威厳があってかっこよかったんですけど喋りだしてからはかませ犬のような立ち位置が多くなって威厳がなくなったような気がします。彼の「ドーラモンスターを釜に入れて生み出すシーン」はお気に入りだったんですが、何故か中盤以降から出番がなくなって「?」となりました。いまだ彼の出番が少なくなった理由は不明のままです。全ての元凶でありラスボスポジの彼ですが出てくるのは何故か生首だけで逆に笑えます。それと前述の究極大獣神のおかげで「ラスボスvs戦隊ロボの最終形態」の熱い展開も「生首vsミニチュア」で低予算感が…「バンドーラに魔法を封じられた」という設定事態は良いのですが、その魔法設定を活かすのが最終回だけって…そういう展開にするならその設定いらなくないですか?
ブライ兄さん
最終回前にブライ兄さんは命日の時間が来て死んでしまい、私は「ラストで蘇るだろう」と思っていたのですが結局最後まで蘇らないままでしたね…「死んだものはもう二度と生き返らない」という教訓をご都合主義無しで子供たちに教えたかったのかも知れませんが、自分は死なないで欲しかったです。
一部のキャラの扱いとかを除けば名作だと思います。
アメリカでは断トツ一番人気の戦隊。プリンス「時を駆ける希望!」ブライ兄さん「令和でもダイノパワー全開!」