Go!プリンセスプリキュアはおもしろい?つまらない?


はっきり言います。これは数年に一度しか見られない傑作の一つです。 プリキュアファンとしては、まったく無駄な1年間を過ごしてしまった直後の身としては本作にはおおいに期待していました。 前作の放つ腐臭を吹きとばして清々しい空気を送り込んでくれた大傑作だと思います。面白い、つまらないを問う、そういう次元ではありません。Goプリは自分の見たアニメ作品の中でもトップ10に入るレベルで好きな作品です。
良かったところ
・まず歴代のどのプリキュアとも似つかないまったく新しい美麗なデザインが素晴らしいです。
今時の少女達や大きなお友達の「可愛い」と感じられる点をこれでもかと詰め込んで深夜アニメのヒロイン達に負けないくらいの可愛いキャラデザに仕上がっています。当時のバレ画像で初めて見たときは絵柄が少女漫画チックすぎてちょっと嫌煙してたけど、今見ると本当に美しい。メインターゲットの幼女とサブターゲットの私たちの趣向を捉えて離さず本作の作風にも合う良質なキャラデザでした。特にきららちゃんが可愛い。
・キャラクター描写。
他のキャラクターからどのように見えているかという描き方を多用している点。 誰のどこに魅力を感じているのかという見せ方をすることでキャラクターの役割、ポジションが分かり易く提示されていきます。
・辛いこと、苦しいことを乗り越えて夢に向かって走り続けるお姫様達の物語。
ゆめーのかーなーたにとーきはなーて(違)叶いそうにない机上の空論だろうと今だけの空虚な妄想だろうと今だ不確かなものだろうと夢ならば絶対に守り抜く。それがプリンセスの使命! プリンセスプリキュアである4人はるか・みなみ・きらら・とわがそれぞれ夢に向って努力する姿は立派ですし、応援したくなります。更に、「夢とは何か」と作品を通じて何度も語りかけてくるうちに、いつしか私も引きこまれていました。 夢のために離ればなれになる、というシビアな選択をしたのは厳しすぎかもしれませんが、胸に来るものがありました。得にはるかについて。強くて優しくて美しい立派な人間になりたい、プリキュアとして世界を守りたい。自分の中の決意と理想を固めてきたはるかでしたが、彼女の夢の始まりはただ「可愛いと思ったから」という些細なことでした。自分じゃ無理だとか他人に否定されたとか、そんなことはどうでもいい。心からそうしたいと思ったならそれこそが自分の夢なのだと思い直して立ち上がる姿には心を揺さぶられました。
・メインキャラクターだけではなく、皆が主役。
例年よりずっと僅かな能力しか持たない妖精たちも、サブキャラも、プリキュアを支え共に戦う。ほんのちょっとの勇気と心の強ささえあれば誰でも絶望に立ち向かえる。それはやがて物語を大きく動かす鍵となる。ここらの熱はシリーズ随一。
・意思を込めたアングル、構図、演出。
見せたいところ表したいことが明確になっており、目が離せない。 見上げる、見下ろす、見切れさせて表情をを使って緩急をつける、明暗で心境を表す。定番だけど分かり易く丁寧だと感じます。作画のクオリティも東映の4クール作品としては・・・全話作画崩壊無し、とはいいがたいもののあの一話や決戦イベント回の作画は東映の本気が見れます。
・シリーズ屈指、最良にして唯一のテーマ解決。
テーマに対してここまできっちり解決を示し描ききっまできっちり解決を示し描ききったものは珍しいかもしれません。とりわけ、最終決戦突入から決着シーンまでの描写が大変に素晴らしく、ここしかあり得ない、これが見たかった、と思わせられる。自分たちの存在を真っ向否定してくる敵に対し、ここまで前向きに正面から向き合えたアニメは貴重だと思います。
・プリンセスとはいったい…という点。
プリンセスに具体性が無いのも良い点にあげます。なぜならこのお話のプリンセスは具体像を描けない、描いてはならないものだから。描かないのが正解。理想論過ぎてついて行けない、きれい事過ぎて白けてしまう、投げっぱなし、などという批判はあるでしょう。それでも描かないことを選んだのは英断だと思います。理想を肯定してこそのプリキュア。心の宇宙は自由なのがプリキュアだから。
・ディスダーク三銃士のキャラ。
ネタキャラの分際で扱われているシャットはいいとして他の二人の魅力に終盤まで中々気づけずシャットさん以外は、「ただいるだけ」で面白みに欠けるということで[悪い点]に書こうとしてましたが、ラスト3話で三銃士のバラバラでキキャラが立っている行動原理などに思わずビビっときて良い点に加えさせていただきました。彼らの魅力はディスダークという小さい組織の中で一見まとまっているようで本当は三人とも孤立している点だと思います。一度倒される前でも自分を生み出してくれた親のために絶対の忠誠を誓い、キュアフローラを絶望の淵に叩き落すために親とも融合したクローズ。まわりの新しいものに目をとらわれ、誰のために、存在していいのかわからなかったが同僚のために自ら行動を起こしギャグキャラからカッコイイキャラに一転したシャット。初めは、自分の為だけに戦った後生みの親に駒として利用されていたが最後の最期で本心で「元宿主」のために戦ったロック。 それぞれの考え方はバラバラだけど○○のために戦っていたのがラストで変わっていたのにカタルシスを見出しました。それに比べてストップ&フリーズは・・・彼らは個性が無い無機質なところが個性ですね。首領のディスピア様はまんま首領ですよーな立ち位置でキャラとしては普通でしたが榊原良子さんの演技が絶望の根源たる味を出してました。
・最終決戦(ラスト3話)の燃え展開
たった三話の展開からあふれ出る絶望感・熱さ・勇気・友情・盛り上がり。これですよ!これ!これこそ一つの物語における理想のフィナーレ! 私の本作への評価を土壇場で一段階引き上げてくれた山場である48話・49話・50話は名シーン・名作画・名演出の応酬で、中でも一番良かったのは七瀬ゆいを最後までプリキュアそのものにせず、「プリキュアに一番近くて遠い存在」に留め49話の布石にした点です。
不満点
・トワイライト加入前後のエピソード
強いて言うならトワイライトがカナタの妹と分かってから、トワに戻るまでのエピソードが葛藤が少なく、盛り上がりに欠けました。トワもトワイライトも良いキャラだけれど、山場としては弱かったかと。しかし、全体のまとまりや締めを見ればそんなことは些末なことだと思います。あと、必殺技のCGがどうのこうの言われていますが、個人的に気になりませんでした。
ここまで長々と書きましたが、総合的には1番好きなプリキュアかも。とにかく安定していて素敵なプリキュアです。かつてこれ程までに見てて良かったと思えたアニメは初めてでした。初めは戦隊、ライダーのついでに見ていたものでしたが、回が進んでいくごとに、戦隊、ライダーで目を覚まし思考が働くようになるようにし、プリキュアを真剣に見るというニチアサに当時はなっていました。それくらい衝撃を受けましたし、面白かったです。振り返ってみると少し不満点が出てくるものだなと思いました。けれど、視聴していてストレスが少なく、全体的に感動しました。
花がブワっと出てくる演出が本当に文字通り華やか。オールスターでも色んな作品に埋もれずプリンセス勢が少しでも出てきたらグッと引き込まれる
傑作だったけど残念なのが2つあります。
七瀬ゆいがキュアスカーレットになってほしかった。
ラスボスのクローズが不死身だということ。世界の破壊者・キュアエコーと仮面ライダーディケイドの2人なら完全に塵にする事が出来るんだけど。
すげぇつまんなかった記憶
エルサ流行ってた次の年ぐらいだからそういうキラキラしたものかと思ったらプリンセスは我が身を磨いて…みたいなもので凄いつまんなかった
まだハピチャのごちゃごちゃとしてても見ててかっこよく助けるシーンとかの方が面白かった
てかまずひめクズって言ってるけどそういうクズ要素があるからこそ物語があって、心情が変化していくという描写も生まれるんじゃないのかな?
少なくともいい歳した男がひめクズとか言える立場じゃないよね(^ω^)ニコニコ