ホラー短編集やってみました。※最初の絵に意味は有りません。

2022/10/02 20:19更新

そこまで怖くない話ですが、皆さんに読んでくだされると光栄です。本日は何卒宜しくお願いします。

くで

僕の家の押し入れには、『捨てるもの』と書かれたダンボールがある。僕はお母さんにそのダンボールは絶対に開けるなと散々口を酸っぱくして言われた。でも、だめと言われたらやりたくなってしまう。僕はその日、お母さんが留守の間にそのダンボールを開けてしまった。その中は大量の箱が、ラベル付きで入ってた。箱の中には、千切れたコードだとか、粉々になったお椀だとかが入ってた。ラベルには、箱の内容物と、捨てる理由、箱に入れるようになった日付とかが書いてあった。日付は割と最近のもので、特に変わったものも無い。夢中になってダンボールの中を探っていると、ダンボールの下の隅っこに、かなり年季の入った箱があった。ラベルもボロボロで、日付や捨てる理由を書き込む所は千切れていた。ただラベルには、急いで書いたような字で大きく、「くで」と書いてあった。好奇心を掻き立てられた僕は、思い切って箱を開けることにした。箱の中身は、虫の繭みたいな、細くて白い糸の塊だった。試しに触ってみると、グニュっとした感触で、微かに咀嚼音のような音が聞こえる。指を話してみると、指の先から大量の血が吹き出していた。怖くなって急いで全部の箱をダンボールに詰めて、念入りにガムテープで塞いだ。けれども結局、血は止まらなかった。お母さんが帰ってきて、僕の指をみたら「ダンボールを開けたわね！」と物凄く叱られた。次の日には、ダンボールの中身は空になって、血も止まっていた。

曽呂巣子ちゃん

私の学校には、曽呂巣子ちゃん(ぞろすこちゃん)という呪いの儀式というのが流行っている。簡単に言うと、殺したいやつを好きな死因で殺せるというものだ。手順は簡単で、夜中の4時13分に、粘土で作ったヒトガタに、死因を書いた髪を張り、「ぞろすこ［殺したい人の名前］変えて！」というというもの。やったあとは朝の7時7分に塩水を飲まないと、呪いが返ってくるらしい。私は、今日曽呂巣子ちゃんをやってみることにした。殺したいやつは、毎日私の事をからかって馬鹿にしてくるケイコのクソ野郎。アイツを絶対に殺したい。私は深夜の4時13分と、7時7分にタイマーをかけた。あのクソケイコ早く死ね。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。そんなことを考えながら私はベットに潜った。目が覚めると、ちょうど4時13分。寝ぼけ眼で私は予め用意しておいた粘土のヒトガタと紙を用意した。紙には、心筋梗塞と書いた紙を用意した。心筋梗塞はとても痛い病気だそうだ。私をからかった罰に苦しんで死ねクソケイコ。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。私は大声を上げた。「ぞろすこ　ケイコ　変えて!!!!!!!!」大声を上げたせいで喉が少しカラカラになった。ケイコのやつ早く死なないかな。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。私は重たい体を運んでベットに乗った。あさ7時7分ぴったりに起きた。コップに注いだ水に一つまみの塩を混ぜる。それをグビグビと音をたて飲み込む。飲みきった瞬間頭の奥にお母さんの怒鳴り声が響き渡る。「何時だと思ってるの!遅刻よ！早くしなさい!!!!!!!!!」うるさいなぁ。私は気がつくと重いランドセルを背負い学校に足を運んでた。学校に付くと遅刻までまだまだ時間があった。ママの嘘つき。そう思って6時を指す時計を見つめる。え?６時なんで?私は７時に起きて…ガララッと音を立ててケイコの声が教室内に響き渡る。なんで死んでないんだよクソケイコ。曽呂巣子ちゃんなんてやっぱり嘘じゃん。そんな事を考えているとこんな話が聴こえてきた。「ねえ、知ってる?曽呂巣子ちゃんの隠しルール」「知ってる知ってる。塩の量でしょ?塩が溶けなくなるまで混ぜないといけないってやつ。それより塩の量が少ないと、５倍で呪いが返ってくるんだよね。もしそうなると、時間がおかくししなソヒノノモトネフってミメミメミモカシオしかルセナ」「そう、それ。なんとだしつなたはやたんじゃなたはたはやん。」私は全身の体温が独りでに下るのを感じた。「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!」胸を安物のナイフでゆっくりえぐり取られるような痛み。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。「ちょっと!だえやほなは（にたかたさまそまなやなにね（な（すのさかまさなはまもまらはまたはまかたさまさやなもなちねにみなたはやはなさ？」痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。痛い。死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい。助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて。

ヨノア菌感染症

ヨノア菌感染症って噂、知ってる?いまこの街で流行ってる噂なんだ。その病気は、目と耳が壊死して、口から大量の血が溢れ出て、肺が働かなくなって、神経が少しずつ千切れて最後にバラバラになって死んでしまう病気。唇に赤黒い蛇みたいな模様が出るのが前兆らしい。でも、そんな病気ありえないよ。馬鹿みたいな話だし、僕のクラスの皆が唇に赤黒い蛇みたいな模様があるんだもん。