85: 田仲祐洋 @qweer 2025/06/22 23:25:01 通報 非表示

#小説評価してほしいです

何気ない日常から始まり、友人へのからかい、予想外の告白、そして交差点での別れといった流れは起承転結が明確でいいと思います。

冒頭の夏の描写が登場人物の若さや過ぎ去ってゆく儚さを感じさせる。

「まだ太陽は私達を照らし続けていた」という物理的な暖かさと、「一人で帰る道は、少し寒く感じた」という心理的な寒さの対比が素晴らしいです。

勝手に改善点を述べさせていただくと、

(ビフォー)

サンダルについている砂を落としながら、自販機で買ったジュースを飲んでいた。

「夏休みも来れるといいね」

友が私に話しかける。

(アフター)

サンダルについている砂を落としながら、自販機で買ったジュースを飲んでいた。隣を歩く友も同じように缶に口をつけているが、その視線は夕暮れの景色を映さず、ただ乾いたアスファルトの上を滑っている。

「夏休みも来れるといいね」

不意に彼が発した声は、夏の熱気とは裏腹に、どこか温度がなかった。

(ビフォー)

「俺は、お前に情熱そのものを失ってほしくない。よく考えて欲しいんだ。」

私はそれを言い残して、点滅している信号を渡りきった。

(アフター)

「俺は、お前に情熱そのものを失ってほしくない。よく考えて欲しいんだ。」

それを言い残し、点滅している信号を渡りきった。何かを失った人間の目が、どれほど昏く、光をなくしてしまうのかを、俺は知っている。後ろを振り返ると、彼はぎこちない笑顔で手を振っていた。

(ビフォー)

確かに、言われてみればそうである。彼は彼女という存在に頼っていた。彼女がいるから彼がいるのであって、一時期は親友の私とも遊ばず、彼女と遊んでいた。

(アフター)

確かに、言われてみればそうである。脳裏に、去年の文化祭の風景がよぎる。ペンキで汚れるのも構わずに笑うりなの隣で、普段の仏頂面が嘘のように、こいつもまた、どうしようもなく楽しそうに笑っていた。彼は、彼女という太陽の引力圏の中でだけ、自分の重さを忘れられる惑星だったのかもしれない。

(ただの提案だから気にしないで)


#小説評価してほしいです

最近とーとの小説読んだると重い感じの作品多かったから

結構軽い感じの読み口でいい作品だと思う