解雇処分
「検査結果が出ました、一時的な貧血だそうです。」
職員からの報告を聞いたブライトはため息をついた
「まったく肝が冷えるよ、これではどちらが問題児だか。」
「それで対象のCTスキャン結果は?」
「脳に発信機が埋め込まれていました、逆探知には失敗しています。」
「289ならわかるんじゃないか?ユイト君と遊んでるだろうから行ってみよう」
「289の収容違反が発生しました、繰り返します289の収容違反が発生しました」
「なんだと!?」
「おい、ユイト君何があった!」
ユイトは青ざめた顔で言った。
「博士、それが‥いきなり部屋にVRゴーグルが出てきてあいつそれつけて、そしたら消えちゃて‥」
「何をやってるんだ君は!!ああくそ、ユイト君簡潔に言おう、君たちは解雇処分だ。」
「解雇!?どういうことですか博士!」
「拘束しろ!」
職員がユイトを取り押さえる。
「ユイト君、私は前に言ったはずだ。我々は冷酷にならねばならない。君たちには289を忘れてもらう、それが評議会の意思だ。」
「ちょっと待ってください!?あいつを忘れる!?」
「289の収容に失敗した今、君たちの職員資格は無効だ。」
「黒曜ミヤ、黒曜ユイトの両名を解雇処分とする、連れて行け!」
「お兄ーご飯できたよー!」
「上手くなったな、お前」
「えへへ」
「なあ、変なこと言ってると思うけどさ。」
「何?」
「この家、他に誰かいなかったけ?」
「もう、お兄寝ぼけてんの?」
続く
いいねを贈ろう
いいね
1
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する