黒黒コンビ

2024/10/08 15:43

「じゃあ、黒神さんは黒曜さんの隣に座って。」

教師の顔はひきつっている、かなり緊張しているようだ。

「すげー、黒黒コンビだ。」

「いいなー、黒神さんの隣。」

教室の皆の視線が、ミヤに集中する、あまり気持ちいいものではない。

ミヤ自身目立ちくない性分だし、彼らの視線がどうにも物珍しさから来ているように思うのだ。

それもそうかととも思う、殲滅部隊の隊長の娘、自衛隊の偉い人の娘のようなものだ、それに彼女は任務でここにいる、

それが終わればすぐに地元に帰るだろう。

つまり誰も友達になろうと思っていない、,,忙しいこともあるだろうから邪魔しないように,, 担任もそう言ったばかりだ。

,,それってなんかやだな,,

「ねえ、サイン貰っときなよ。」

誰かがそう言った。

「いや、ボクサインいらない、だってさ、変でしょ?,,友達,,からサインもらうなんて。」

教室が静まり返る。

ミヤはマキに向かって笑った。

「よろしくね、マキちゃん!」

あいつはうまくやってるだろうか?

朝から同じことがぐるぐると頭を巡る、十代から殲滅部隊に入るような子だ、俺ほどではないが、陰キャよりのミヤと馬が合うとは思えない。

,,ちょうどいい距離感でやれてるといいけど,,

「えーっと、今日から転校生が来ます。」

そうだった、ミヤの話で忘れていたが、こっちも転校生が来るのだ。

「それじゃ、入って。」

ドアを開けた男子生徒は、戻ってきたドアに挟まれた。

「くろがみ君!大丈夫!?」

「大丈夫っす、慣れてるんで。」

今のに慣れているとは、不幸体質なのか? ん? くろがみ?

「黒神ユウマです。」

,,黒神,,隊長と同じ苗字だ、きっと関係ないと納得しようとしていたが、もう無理だ。

あと、気温が下った気がする、気のせいだろうか?

転校生の彼は顔色が悪いが、七三分けにしたら黒神隊長に似ている気がする、目元が特に。

,,ん?なんかモヤモヤしてないか?,,

彼の後ろから、黒いモヤが出ている気がする、俺の目がおかしいのだろうか?

「じゃあ、黒曜君の隣に座って。」

「おー、黒黒コンビ。」

気のせいなのか?やっぱり気温が下がっている気がする。

ジジ。

蛍光灯が点滅する、心霊現象?あまり深入りしないようにしよう。

ボキ!ボキ!ボキ!

音に驚き横を見ると、彼の鉛筆が折れていた、全て。

「あのー、俺の分どうぞ?」

「あ、すんません。」

やっぱり黒いの出てないか?

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アニメとゲーム2024/10/08 15:43:02 [通報] [非表示] フォローする
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