アベル襲来

1 2024/08/03 13:19

こういうアニメあったよな、なんて言ったけな?

ユイトはそんなことを考えていた。目の前の光景があまりに現実離れしていたからだ。

6人の少女が武装した人々と戦っている、ある者は風を起こし、ある者は氷を生み出し、ある者雷を落とす。

そしてユイトたちが乗っているのは巨大な白猫、美紅梨流華の飼い猫タマである。

しかもこの猫は喋るのだ、猫が喋り、少女がバトルする、完全にアニメである。

しかしこれはアニメではないし、少女たちの相手はscp財団なのだ、異常存在を収容し、人類を守る秘密組織。

ユイトたちは彼らに消すべきと判断された、財団の秘密を守るために犠牲にすべきだと。

とんでもない組織と関わってしまった、しかし後悔はない。

なぜなら幸せだったからだ、あいつと遊んでいるミヤを見ることが、みんなで寝ることが。

「クソ、このままでは全滅だ、Ω7を、パンドラの箱を呼べ!!」

「もしもし、我々はΩ7の出動を要請する!」

背筋が凍った、「機動部隊Ω7パンドラの箱」この部隊を率いるのはscpなのだ、目に入る全ての人間を虐殺する狂人。

scp076アベル。機動部隊が撤退していく、つまりアベルが来る。

それは静かに現れた、しかし凄まじい殺気を放っていた。

黒い髪、褐色の肌、禍々しい刺青。 アベルだ。

「つまらん、ただ獣に乗って逃げるだけのガキを殺せというのか?反吐が出る。」

アベルが言った、奴がタマに追いつけば一瞬で頭を砕かれる。

ドガアン。 日菜野さんが雷を落とした、アベルが距離を取り、一言。

「俺は不快だ、邪魔をするな。」

上空の日菜野さんに向かって跳躍する、首を刈り取る直前、氷のバラがアベルに襲いかかる。碧さんが援護したのだ。

「邪魔だ。」

一撃で砕かれるがその間に距離をとっていたようだ。アベルが地面に着地する。

「面倒だが、ガキを殺るより面白い。」

少女たちも地面にいる、風神さんの魔法が切れたのだ。

「頭はお前だな?」

アベルが美紅さんに距離を詰めるが炎の勢いで上空に翔び、逃れる。

日菜野さんと碧さんが攻撃仕掛け、アベルが距離を取る。

しかし雷は避けられ、氷は砕かれる。

「無駄だ、お前たちが何をしようと俺は止められん。」

しかし、決着は唐突であった。

突如アベルの体を内側から氷の茨が突き破った。

「な…に…」

「お前は勘違いをしておったのだ。」

タマが言った。

瑞稀の力は氷を汲み出すことではない、氷を操ることだ。お前が砕いた氷のかけらを体内を操りお前の体を破壊した。」

アベルの体内から蔦のような氷が伸び首を絞める、アベルは絶命した。

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