残滓。【3】
「じゃあ……たまたま母さんに会って入れてもらった……ていうこと、なんだね」
機嫌良さそうにふんふんと鼻歌をしながら頷く君は、本当に僕の話を聞いているのだろうか。
「普通は……女子が男子の部屋に入るなんて軽々しくしちゃダメなんだ。母さんも何やってるんだ、全く……」
頭痛のタネは増えるばかり。はあ、とため息をついて君を見れば、怒られたのは分かっているのか、ほんの少しだけしょげた様な顔をしている。……犬のようだ、なんて思ったことは黙っておこう。きっと怒られてしまうから。
「起こしに、来たのに……」
まあ確かに……夏休みとはいえ、怠惰に睡眠を貪っていた僕にも非がない訳ではないが……。
「いや、僕も悪かった、から……」
そんなにしゅんとされてしまったら、僕が謝らずにいられるわけがない。
と、先程までのしおらしさはどこへやら、キュッと僕のパジャマの袖を君の指先が捕らえる。
「えっ、ちょ、なに……?」
不意に縮まった鼻先の距離に、ふとあの夏祭りを思い出した。____あぁ、あの時の君は本当に美しかったな……なんて。
じっと水晶のような黒い瞳に見つめられ、ふと我にかえる。
「話が、あるの」
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いいね5でつぎ
Twitterに入り浸りすぎて笑
向こうの創作CPの小説書くのに忙しくてこっち書いてない💦
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そうじゃなくて、この小説の作者は私なので。
この漢字をどう読むかじゃなくて、今の話題は私の小説のタイトルの読み方じゃないんですかね?
>>7
確かに、小説のタイトルの読み方は私が口を出すことではありません。ただ、漢字の読み方的にざんさいとも読む、ということを言いたかっただけです。