小説 ブルーハウス
2章 小学生
「たっだいま〜!!」
「おぉ…。びっくりしたー。」
「おかえり。冷蔵庫にケーキ入ってるよ。」
かなり元気な小学生が入ってきたなと思いながら、年は9歳くらいだろうか、と推測した。
彼女は、白い箱を冷蔵庫から出して、6等分されたケーキを手際よく出した。
皿をテーブルに置くとやっと私に気づいた。
「あ。こんにちわ!初めまして!飛鳥です。よろしくです!!」
敬語を使い慣れていないのか、それとも癖がついたのか、若干違和感のある敬語を使った。
「あー!自己紹介忘れてた!」
「僕は蒼真。よろしく〜。」
「私はりな。よろしくね。」
私も自己紹介しないといけないと思って焦って名を名乗った
「死無です。死ぬのしに無いのな、です。」
「…お、おぉ。」
反応しにくい名前だろう。
自分でも嫌な名前だって思う。
「…それっていい名前だね。」
飛鳥と名乗った、小学生が大きく元気な声で言った。
「だってさ、死無ないってことじゃないの?」
えっ…。
「まさにblue Houseにいるべき存在だね!」
自分の名前をそんな風に考えたことはなかった。
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