少しだけ 小説
もう毎日見ているこの景色。
青い空、遠い地面、強い風。
あと────
「楓…!」
君の声、君の焦った顔。
「なんでっ…」
「なんでって…毎日言ってるよね」
彼は今にも泣き出しそうな顔で私を見つめる。
「もう私死にたいんだよね。」
私は誰からも必要とされない。
だけどね。
「でも、俺は死んで欲しくない。」
貴方のその一言でまだ少しだけ生きようかなと思えてしまう。
誰に必要とされることはこんなにも嬉しいものなんだ。
「…しょうがないな。あとちょっとだけ生きてあげるよ。」
「……ずっと生きてて欲しい。」
「なにそれプロポーズ?」
「……」
彼は顔を赤くしてプイッとそっぽ向いてしまった。
私がこの場所に来る目的はいつからか、彼に「生きて欲しい」と言って欲しいからになった。
貴方の為なら、もう少しだけ生きれる気がするんだ。
──終──
初めて小説書きました。
リア友とかに見られたくないので名前は出しません。
率直な感想言っていただれけば嬉しいです。
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