少しだけ 小説

3 2021/11/12 00:36

 もう毎日見ているこの景色。

 青い空、遠い地面、強い風。

 あと────

「楓…!」

 君の声、君の焦った顔。

「なんでっ…」

「なんでって…毎日言ってるよね」

 彼は今にも泣き出しそうな顔で私を見つめる。

「もう私死にたいんだよね。」

 私は誰からも必要とされない。

 だけどね。

「でも、俺は死んで欲しくない。」

 貴方のその一言でまだ少しだけ生きようかなと思えてしまう。

 誰に必要とされることはこんなにも嬉しいものなんだ。

「…しょうがないな。あとちょっとだけ生きてあげるよ。」

「……ずっと生きてて欲しい。」

「なにそれプロポーズ?」

「……」

 彼は顔を赤くしてプイッとそっぽ向いてしまった。

 私がこの場所に来る目的はいつからか、彼に「生きて欲しい」と言って欲しいからになった。

 貴方の為なら、もう少しだけ生きれる気がするんだ。

──終──

 初めて小説書きました。

 リア友とかに見られたくないので名前は出しません。

 率直な感想言っていただれけば嬉しいです。

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その他2021/11/12 00:36:29 [通報] [非表示] フォローする
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