ELGAMA #32 アリゴ編 #11

5 2022/01/22 00:36

「パワー差をどうにかする、か…イマイチどうしたらいいか分かんねえな。」

エリントが明後日の方向を見て言った。

 頬杖をつき、考え込んでいる。

空の明るさはだんだん落ちていき、今にも太陽が身を隠しそうだった。

 そして、三人は重大なことにやっと気付いた。

「おっと、もうこんなに暗いのか、誰かテントでも持ってないか。」

「そんなの持ってるわけがないでしょ。」

「えぇ!それは困るぜ!寝床がねえじゃねえか。」

そう、寝るための準備をしていなかったのだ。

「そういうエリントも背負ってるカバン開けてみてよ、ガラクタの中にあるんじゃないの?」

「おまっ、なんでガラクタが入ってるの分かるんだよ。待てよ、探すから…」

エリントが驚きの声をあげながらカバンの底を手で探った。

 しばらく手を動かしていると、エリントはやっと手を引き出した。

その手には折り目が至る所についた布がしっかりと握られていた。

「…別にいいんだけど、それ、いつから入ってたの?」

「ん?これか?多分だけど、お前とルガンデで戦った時にはもう入ってたと思うぜ。」

「ずっと前じゃん!使わなかったの?」

________そういえば、なんとなく匂いがするような…

 

「俺、基本的に野宿は嫌いでさ、ずっと拠点で待機して、誰かが祭壇に近付いたらワープ、みたいにしてたからなあ。持たせてくれた真帝王には悪いけど。」

「でも、寝床があるならいいや。明日に備えて早く寝よう。」

レイスが寝袋(だと思われる)を掴もうとすると、一瞬でエリントが先に掴み取り、一瞬で開いて、一瞬で中に入ってしまった。

「ふっ…」

レイスが困惑していると、エリントはドヤ顔をして言った。

「悪いな、レイス!この寝袋、1人用なんだよ〜。」

エリントは、キツネのような顔をして言った。

このセリフ、どうもどこかで聞いたようでならない。

「ちょっとエリント、そりゃないよ。」

「いやこれガチだから、マジだから、大真面目に言ってるから、1人用だから!」

エリントがムキになって言う。

 そこまで強気になるところなのだろうか。

「二人でも入るって、入れてよ。」

「やだね、お断りだ。ぼくちゃんの寝袋には誰一人入れねえんだからな!」

「ぼくちゃんって誰だよ!」

エリントは寝袋を取られまいとばかりに鷲掴みにした。

 どうやら本当に譲る気はなさそうだ。

一体どうしたものか。

「ねえ、入れてよ。私たちが寝れなかったら戦えないよ?戦力不足になっちゃうよ。」

ミアも説得に参加する。

 するとエリントは少し考える素振りを見せた。

「それは、地味に困るな。」

「地味なんかいっ。」

エリントは、レイスの突っ込みを無視して、体をゴソゴソと端に動かした。

「ミア、先にどうぞ。」

「ありがとう。」

エリントの横にミアが寝転がった。

 

「イビキかかないでよね。」

「黙れっ。」

 ミアが意地悪く言うと、エリントはボソッと一言言って反対を向いた。

レイスは寝袋に残った小さな隙間に入り込んだ。

 何もないただの地面に寝袋を置いて寝転がっているだけなので、ゴツゴツした地面が背中に当たるのを感じた。

狭いため、寝返りの一つもできない。

 できないことはないが、それでは二人に迷惑だ。

二人が眠りについたとき、レイスは「しまった」と思った。

 ミアはレイスに背を向ける形で寝ているため、どうしても髪の毛が当たってしまう。

サラサラとした髪が顔を優しくくすぐり、邪魔くさい。

レイスは寝返りしたい気持ちをグッと堪え、なんとか眠りにつくことができた。

次話↓

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ギャグが多いってことは、ネタ切れ寸前ということです。

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その他2022/01/22 00:36:18 [通報] [非表示] フォローする
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2: メロたん @Kyanndei 2022/01/22 01:27:51 通報 非表示

あああああああ


>>2
どうしたのw


>>2
どーしたのw


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