蝶々が舞う＃4舞うように切る

第四話　舞うように切る

※今回は少しぎゆしの要素があります。苦手な方は読むのをお控えください。

〜那田蜘蛛山〜

アヤメ　「ここが那田蜘蛛山…。隊士たちが無事だといいけど…。」

義勇　「ほとんどがやられている。柱が出動したということはそういうことだ。」

しのぶ　「冨岡さん、いつの間にいたんですか？影が薄いですねぇ〜。そんなんだからみんなに嫌われるんですよ？」

義勇　「俺は嫌われてない。」

しのぶ　「またまた〜そんなこと言って、嫌われてる自覚がなかったんですね。すみません。」

義勇　「俺は嫌われてない。」

しのぶ　「はいはい。」

二人はいつもこんな感じ、仲がいいんだか悪いんだか。

しのぶ　「私とカナヲは西へ行くので、アヤメとあんずは北へ、冨岡さんは東へ行ってください！」

アヤメ　「分かった！」

義勇　「俺はひとりなのか。」

寂しいのかな。

しのぶ　「そうですね！嫌われてますし！カナヲは私の継子、あんずはアヤメの継子なので仕方ない仕方ない！一人でも頑張ってくださいね〜！」

義勇　「…。」

なんなんだ、この二人はさっきからじゃれてるの？任務中よ！

アヤメ　「じゃあ！あんず、急ぎましょう！」

〜伊之助VS父蜘蛛のところ〜

えっ！ちょっとあの猪頭の子！危なくない！？

伊之助　「グォ！」

アヤメ　「蝶の呼吸　壱の型　羽撃き！！」

シャキン

ボト(首の落ちた音)

間に合った！よかった！

アヤメ　「間に合ってよかった！首を切ったからもう大丈夫だよ！」

伊之助　「おっお前女なのに強えな！勝負しろ！！」

はい！？勝負？

アヤメ　「しょっ勝負？」

伊之助　「おう！」

アヤメ　「えーと！君怪我がひどいし、もう下山しなさい！隠の人たちが来てくれるわよ。」

伊之助　「俺は勝負がしてぇ！！！」

💢なんなんだこの子。

アヤメ　「もう下山しようって言ったよね？」

伊之助　「おっおう。」

アヤメ　「あんず、隠の方達の護衛をお願い。」

あんず　「はい、師範！」

アヤメ　「じゃあ私はそろそろ…」

伊之助　「ちょっと待て！！俺様は嘴平伊之助だ！！お前、名前なんだ！」

アヤメ　「胡蝶アヤメよ。蝶柱！」

伊之助　「こっちアヤコか！変な名前だな！」

いやいや誰よそれ！！聞き間違い激しいな！！

アヤメ　「いや…胡蝶アヤメだけど…。」

伊之助　「よろしくな！こっちアヤコ！」

もういいや。この子に教えんの無理だ。

アヤメ　「うん。早く怪我が治すように、蝶屋敷でゆっくり休んでね、伊之助君。」

伊之助　「ほわほわさせんじゃねぇ！！！またなアヤコ！！次会った時は勝負だ！！」

…ほわほわってなんだろ？

あんずには隠の方達の護衛をお願いしたからここから先は1人。

？？　「いやぁぁぁぁぁぁ！！！」

向こうのほうから叫び声がする。行かなきゃ！

私は声のする方へと向かった。