[短編ミステリー小説] 第3の原子爆弾「Doomsday」
終戦間際、広島と長崎に原子爆弾が投下されたの言うのは周知の事実であるがこの裏には一つ、隠された話が存在していた。
その話が言及されるきっかけとなったのは当時原爆の製造に携わっていた作業員の密告だった。「我々は原子爆弾を作ったのだがその時に作った原爆の総数は二つではなく三つであった」と言うのだ。事実、原子爆弾が投下されたのは前述した通り広島と長崎の二つだけであり三つ目の原子爆弾など存在するはずがなかった。しかし、この作業員以外にも原子爆弾の製造に関わった関係者からは「原爆三つ分の材料を発注された」「原爆を三つ組んだ」など原子爆弾が三つあったかのような発言が多く見られた。
これに疑問を抱き、当時原爆を搭載したB-29が出発したテニアン基地の離発着歴を確認すると、離陸したとされるB-29は計3機。広島に投下する予定の「リトルボーイ」を乗せたB-29、長崎に投下する予定の「ファットマン」を乗せたB-29、「サンダーボルト」と言う名のB-29が離陸していることがわかった。
作戦では初めに広島に原爆を投下し、他のB-29は原爆の威力を見届けてからそれぞれ投下場所に向かう予定だった。当初の予定通りリトルボーイの威力を見届けた「ファットマン」を積んだB-29は長崎に向かいファットマンを投下、作戦は成功したかに思われた。
しかし一発目の原爆の威力偵察をしていた際、サンダーボルトは原爆の影響で発生したキノコ型の乱気流に呑まれ消息をたってしまった結局帰還したB-29は二機だけでありサンダーボルトは完全に姿を消してしまったのだ。そしてこのサンダーボルトこそがもう一発の原子爆弾「Doomsday(終末)」を搭載した第3のB-29であった。この機体は広島での原子爆弾の威力偵察を行った後、東京に向かい「Doomsday」を投下する予定だったそう。
アメリカ政府はこの消息をたった危険物があると言うことを隠避するために、2013年までこの事実を隠し続けていたが、先程の証言などからこのことが明るみに出てしまい、結局政府は「その話は都市伝説でサンダーボルトなどは存在しない」と結論づけ今に至るまでこの話についての説明はされていない。
話は戻って現代、2021年に東京都上空で爆撃機のような飛行機が雲の合間を飛行していた、という報告が各地から相次いで報告された。しかしその日に在日米軍から離陸した爆撃機などは存在せず旅客機もその日は東京都上空を飛行していなかったと言うのだ。それに確認された飛行機は現代の飛行機のようなジェットエンジンで飛行していたわけではなく計四機のプロペラで飛行しているように見たと言う証言もあり、これは第二次世界大戦時のB-29を彷彿とさせるものであった。
この目撃された飛行機は一体なんなのか、サンダーバードなのか、もしサンダーバードなら時空を越え現在の東京に原子爆弾を落としにきたのか、この真相は闇の中である。
※この話はフィクションであり「四次元の爆撃機」のリメイクです。
後書き
最後まで読んでくださりありがとうございました。この話は私が一番好きな都市伝説です。
よければ感想やサンダーバードがこの後どうなったかなどをコメント欄に書いていただければ幸いです。
それでは👋
トピ画 http://blog.livedoor.jp/kodohkan/archives/51859836.html
原作 「四次元の爆撃機」[原作者 星野之宣]