SCP-4551-JP 侵入-前半

2 2022/12/08 16:55

作者

財団研究員 @jp19194545

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使い方うまく動作しない場合

　朝の5時。エージェント宮前が指定された場所に着くと、そこには数人のキャンパーの様な服装をした人達がいた。

「すいません。石橋神社はどこにありますか？」

事前に取り決めた合言葉を言う。

「宮前か。準備はもう出来ているぞ」

しっかりしていそうな女性が答えた。

「時間が惜しいから装備を渡しながら任務を確認する」

女性の後ろにいた屈強な男が答える。男は続けて言った。

「任務はSCP-4551-JPへの侵入、調査だ。どうやら結界が張られているようだが俺達”蒐集院の跡目”が一時的に結界を破るから侵入してくれ。侵入した後はそっちから情報を受信できるぐらいには結界を緩めておくが此方からは遅れない。つまりSCP内部では独断で行動してくれ。かなりの実体がいるらしいから終了もやむを得ない場合のみ許可されている。任務時間は3～7時間でなるべく多く話したり、色々な方向を見てほしい。装備は完了したか？」

「はい」

今回の装備はスクラントン現実錨が装着されている見た目は一般的な装備、リボルバー一丁、アサルトライフル一丁、銃に対応する銃弾、カント計数機、手榴弾一個、時計、マイクとカメラ、くそまずい食料だ。

「オーケー。じゃあ侵入開始だ。ちょっと待ってな」

男が他の人達に合図を出すと、何だかよく分からない動きをとりはじめた。するとどんどん空間が歪み始め、最終的には白色の円になった。

「いいか。こんなかに入ったらSCP-4551-JPだ。後これを渡しておく。出入口を指すコンパスだ。迷ったらこれを見ろ。健闘を祈る」

「了解。確保、収容、保護」

俺はそう答えるとそのポータルに足を入れた。

′

　はっきり言うと、あの感触はもう御免だ。なんかヒリヒリムズムズするし、眩しいし。帰りもあそこを通らないといけないと思うと鳥肌が立つ。

　着いた先は森だった。普通の森だ。見た感じは。しかし

「ヒューム値は72少し低いな。」

どうやら現実性が少し低いらしい。まぁさっさと探索をするか。

　しばらく目印をつけながら歩いていたがずっと森、ただの森だ。妖怪が出るって言うのは本当なのか？と思っていると。

「ん？」

何か紫のものが緑の間から除いている。少し近づくとそれは傘のようだった。しかし....

「.....！？」

それには『目口舌』の様なものがついていた。見た感じは唐笠お化けだ。

　いきなり銃を持ち出すと怒られそうだから近くにある丈夫そうな枝を持って近づく。(棒でアノマリーに対処するのもどうかと思うが)すると傘がゴソゴソと動き下から少女らしき人間？が顔を覗かせた。呆然としてるとその顔はまた傘に引っ込んで傘はまた動かなくなった。そこで俺は傘の隣に細い道が通っていることに気づいた。時間が惜しいので傘を避けて道に行こうとすると。

「ちょっとー！無視はないでしょ無視はぁー！」

いきなり傘の下の人がたって怒鳴りつけてきた...が全く怖くない声なので(ほぼアノマリーって確定してるのに)少しかわいいと思ってしまった。

「足音したから隠れて待機してたのに避けて通るなんて！信じられない！あと何その格好。なんか怖い！」

やけにテンションが高い奴だなと思いつつ特徴を分析する。見た目は水色のショートボブで右目が水色、右目が赤のオッドアイの少女。傘にはさらに足がついていて下駄を履いている。そしてテンションが高い。

「もしもーし？無視しないでよー！」

情報を引き出すためにもインタビューを行うか。

「ええと。あなたは誰ですか？」

「私？多々良小傘、から傘お化けの小傘だよ！」

やはり妖怪か。それにしてはだいぶ可愛いが。

「小傘さんですね。ここはどこですか？」

「さんはいらないよ～。ここは幻想郷。あなたはもしかして外来人かな？」

「幻想郷？外来人？」