SCP-4551-JP 幻想郷 侵入-後半

小傘から話を聞いて色々なことがわかってきた。

幻想郷には人里と呼ばれる人間の集落がある。

妖怪は人間から恐れられることで力を得ている。

妖怪が人間や人里を襲うと博麗霊夢がその妖怪を退治する。

妖怪と妖怪、妖怪と巫女が本気で戦うと幻想郷が危なくなるからスペルカードルールというもので決着をつける。

小傘は人を驚かすことで空腹を満たすが、誰も驚いてくれないからいつもお腹が減っているらしい。

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八雲紫という妖怪は結界を自由に行き来できる等の情報を手に入れることが出来た。初回の調査では十分過ぎる出来だろう。昇進までとは行かないが給料アップはしてほしいものだ。

　小傘と話ながらぼーっと歩いていると

「もうすぐだよ！ほら！」

森を抜け神社に出た.......が、寂れていてお世辞にも綺麗とは言えなかった。しかし神社によくある参拝するための道はあり一応しっかりとした神社みたいだ。辺りを見渡していると

「何？あんたたち？」

なんか奇抜な服装をした女の人が神社の方から歩いて来た。口調と服装に呆気に取られたがおそらくこの人が博麗霊夢なのだろう。

「れいむさん！この人迷い込んじゃった見たいで返してあげて！」

小傘がそう言ったので、急いでインタビューをする時間をとるために何か霊夢に話題をふろうとしたが、小傘が霊夢は怪しいものは何でもすぐに退治すると言っていた気がするのでやめておいた。

「外来人？ハァー。面倒臭いわね。じゃあこっち来て。帰してあげ......」

「？　れいむ？」

霊夢は急に立ち止まって考えるような目で私を見た。

「あのー帰してくれないんですk「ｶﾞｼｯ」「!?」

「さすが霊夢。勘は一級品ね」

何もなかったところから手が伸びてきて右手を掴まれ、左手を二つの異空間の狭間の様なものに挟まれた。すると目の前に紫色の服を着た金髪の女が現れた。

「あーやっぱりなんかあんの？」

「・・・」

その女は黙って俺に近づいてライフルを奪った。

「お、おい！返s「外来人さん。外ではみんなこのような武器を持っているのかしら？」

「っ!」

まずい。こいつ俺が普通じゃないって気づいてる。おそらくあの狭間みたいなやつで監視でもしてたのだろう。だとしたら状況は最悪だ。おそらく術を使ったのもばれてる。

「貴方に聞きたい話があるの。ついて来てくれますよね？」

『死』という言葉が頭に浮かんだ。いや死ぬだけじゃ済まない。拷問をされるかもしれない。何かの術で情報を引き出して仲間を攻撃するかも知れない........

「ねえれいむー？なんであの人捕まってるの？悪い人じゃないよー？」

「うるさいわね小傘。静かにしてなさい」

俺が黙っていると目の前の女はめんどくさそうな顔をして俺の真横に狭間を出現させた。まずい。手がこっちに伸びて来る。まずい。捕まる。まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい

肩に手が触れた。

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（クソッ。もうどうになってなれ。）

俺は目の前の女に今までに出したことのないような強さの術を展開した。

｢っ！｣

ﾊﾞﾁｯ！っというかなり大きい音と火花が発生し目の前の女はかなり驚いているようだった。

　しかし、これくらいは慣れているのかすぐに体勢を立て直してこちらを捕らえようとして来る。コンマ単位の隙をついて、慣れない種類の術でアサルトライフルを取り返すことができた。

　だが俺は分かっていた。『勝てない』と。俺は手榴弾での自殺を使用とした。

　手がまた伸びて来る。　まてなんで探索だけなのに手榴弾があるんだ。

　そこで気づいた。（クソッ。何が『財団は残酷じゃない』だ。俺は犠牲なのかよ）

　複数の手に捕まれ引きずられる。

　もう俺はやけくそになっていた。一度空を見て狂ったように笑い、そして・・・・・・

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「紫？あんた大丈夫？」

霊夢が声をかける。紫は男が自爆したところを見ていた。後ろにいる小傘はまだ何が起こったか理解できていないようだ。

「・・・・」

「おーい紫～。だいじょうb「霊夢」

「何よ」

「これは大事になりそうね」

（展開していた術式が蒐集院のものと似ていた。さらに死ぬ覚悟まであるとすると・・・・ね）

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［ｶﾞｶﾞｯ　ﾂｰｰｰｰーーーーーーーーーーー］

「これで記録は終了です。『千鳥』」

「・・・・・・」

「どうしました？」

「これは大事になるぞ」

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