百合小説 「それを超えた存在」3話

3 2022/12/30 12:17

結紗「何言ってるの?あんな空ラとは友達なんかじゃないんだけど?」

空ラ「えっ?」

 空ラは、涙があふれた。こんな気持ち、覚えている記憶の中では初めてだった。

泣いていると、声が出ない。重い苦しい何かがのどをいじめる。

空ラは、初めて笑うことのうれしさや幸せをくれた結紗は、一番の友達だった。

でも、2人にいじめられるのが怖くて、素直になれなかった。

空ラは、結紗は自分のことを友達と思ってくれていると思っていた。

悲しい。悔しい。自分のことを優先して友達にひどいことを言ってしまった空ラは、ずっと泣いていた。

それを見て笑っている清奈と優希。

優希「マジ?泣いてるの?おもろ~w」

清奈「空ラが結紗のことを何でもないって言ったんでしょ?それで泣くのは自己中だよ君」

やめて、やめて、やめて、やめて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そんなの空ラが一番わかっている

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

もう結紗は背を向けてうつむいてしまった。

優希「ちょっといつまで泣いてんだよ!ばれると嫌だからやめろよ」

清奈「あんまり泣いてると下時刻に間に合わないよw」

優希「それに、結紗は空ラのことどう思ってるんだよ」

空ラは、耳をふさいだ。

結紗「、、、、、、ゆうだよ、、、、、、」

       「大親友だよ!」

優希、清奈「、、、、、は?」

空ラは、耳をふさいでいる手を耳から離した。

結紗「私と毎日一緒に話してくれて、私の話を聞いて笑ってくれて、1番仲がいい子なのに、

  ただの友達なわけないじゃん」

  「君たちみたいにお金を貸し借りしてできた嘘の仲じゃないんだよ!」

「だから、私の大事な大事な大親友を、いじめないでほしい。」

空ラは、さっきとは違う、温かい涙があふれた。

タッタッタッタ、、

2人は走って帰っていった。

空ラと結紗は、誰もいない屋上まで歩いて行った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

結紗は、泣いている空ラの頭をさする。

空ラは、苦しみを耐えていたし、泣いていたからなのか、制服がぐしゃぐしゃになっていた。

結紗「ほら、私のハンカチ使って?」

自分のハンカチを差し出す結紗。

涙を拭いて、空ラは少し落ち着いた。

結紗のハンカチは、あたたかくて、落ち着く香りがした。

空ラ「なんで私のこと、大親友と思ってくれるの?」

結紗は、こう返した。

結紗「だって、私のことを大事に思ってくれる空ラちゃんが、」

    「「大好きだから」」

そして、空ラのことを、ぎゅっと抱きしめた。

第1期「それを超えた存在」終わり

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~第2期へつづく~

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タグ: 百合小説 それ 存在

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作者は1,2話と同じ 桜色担当・如月スバル @yuin


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