百合小説 「それを超えた存在」3話
結紗「何言ってるの?あんな空ラとは友達なんかじゃないんだけど?」
空ラ「えっ?」
空ラは、涙があふれた。こんな気持ち、覚えている記憶の中では初めてだった。
泣いていると、声が出ない。重い苦しい何かがのどをいじめる。
空ラは、初めて笑うことのうれしさや幸せをくれた結紗は、一番の友達だった。
でも、2人にいじめられるのが怖くて、素直になれなかった。
空ラは、結紗は自分のことを友達と思ってくれていると思っていた。
悲しい。悔しい。自分のことを優先して友達にひどいことを言ってしまった空ラは、ずっと泣いていた。
それを見て笑っている清奈と優希。
優希「マジ?泣いてるの?おもろ~w」
清奈「空ラが結紗のことを何でもないって言ったんでしょ?それで泣くのは自己中だよ君」
やめて、やめて、やめて、やめて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そんなの空ラが一番わかっている
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もう結紗は背を向けてうつむいてしまった。
優希「ちょっといつまで泣いてんだよ!ばれると嫌だからやめろよ」
清奈「あんまり泣いてると下時刻に間に合わないよw」
優希「それに、結紗は空ラのことどう思ってるんだよ」
空ラは、耳をふさいだ。
結紗「、、、、、、ゆうだよ、、、、、、」
「大親友だよ!」
優希、清奈「、、、、、は?」
空ラは、耳をふさいでいる手を耳から離した。
結紗「私と毎日一緒に話してくれて、私の話を聞いて笑ってくれて、1番仲がいい子なのに、
ただの友達なわけないじゃん」
「君たちみたいにお金を貸し借りしてできた嘘の仲じゃないんだよ!」
「だから、私の大事な大事な大親友を、いじめないでほしい。」
空ラは、さっきとは違う、温かい涙があふれた。
タッタッタッタ、、
2人は走って帰っていった。
空ラと結紗は、誰もいない屋上まで歩いて行った。
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結紗は、泣いている空ラの頭をさする。
空ラは、苦しみを耐えていたし、泣いていたからなのか、制服がぐしゃぐしゃになっていた。
結紗「ほら、私のハンカチ使って?」
自分のハンカチを差し出す結紗。
涙を拭いて、空ラは少し落ち着いた。
結紗のハンカチは、あたたかくて、落ち着く香りがした。
空ラ「なんで私のこと、大親友と思ってくれるの?」
結紗は、こう返した。
結紗「だって、私のことを大事に思ってくれる空ラちゃんが、」
「「大好きだから」」
そして、空ラのことを、ぎゅっと抱きしめた。
第1期「それを超えた存在」終わり
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~第2期へつづく~
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