警備員【ホラー】

https://tohyotalk.com/question/482035

このコンテスト用に書きました。ホラーですが、まあいいでしょう。500字が制限ですのでグロは控えめにしました。

とある警備員の男は強烈な睡魔に襲われながら、廃墟ホテルの警備をしていた。薄暗く古い懐中電灯で目の前を照らしながら、​淡々と廃墟を歩いていた。

警備員は一瞬、目を瞑って眠りそうになりつつも、睡魔を抑えた。床は酷く物が散乱し、一歩間違えれば死ぬ程に崩壊した床が殆どだ。

すると警備員がある一枚の小さい紙を靴で踏む。警備員は足元に懐中電灯を照らし、紙を拾った瞬間に懐中電灯が電池切れなのか、点滅して灯りが切れてしまう。

拾った紙を目を凝らして見ると、紙には『見たら死ぬ』と書かれていた。警備員は不審な表情をして、侵入者の悪戯かと周りを見渡した。

すると、遠くに小柄の小さい子供の様な人影が見えた。警備員は恐怖心まじりの不安を抑えつつ、子供に近づいていった。

背中を警備員に向ける子供に、あと一歩というところで近づくと、子供が頭を彼に振り向けた。その顔は黒っぽく醜く爛れ、皮膚から赤黒い血が滴っていた。

警備員は急いで子供から振り返り、逃げようとすると首の無い大柄の幽霊が、警備員に向かって一歩ずつ接近した。

すると、幽霊はひっそりと消え、警備員は安心の溜息をついた。前へ一歩進もうとした瞬間、​かれは​背後から爛れた手に引っ張られ、そのままビルから転落した。

「こーろんだ」