どうしようもなく、泣きたい気持ちになった。
たくさんのところをいったりきたり。
意味もなく、部屋で光に照らされていた。
だんだん、頭に靄がかかってきたから
光を消した。
真っ暗な世界の中。
胃の中が焼けているみたいに痛くて、
頭の中は灰を求めている。
寝ようと思っても体は睡眠を欲していない。
寝なければ当然のように
頭がどんどん冴えていく。
嬉しかった
今日のあの出来事やら、
はたまた数ヶ月前のとっくに記憶に蓋をした恥ずかしいことやらなんやら。
一回思考がどんどん歩いて行けば
その歩く先が途絶えるまで止まらない。
けれども、道が消えるのは一瞬で、
真っ暗な部屋とおんなじくらい、急に「無」に
なってしまうから困ったもんだ。
そんな感じでいくらか海の波のように
頭の思考が荒ぶったり、静まったり。
それを繰り返して、いつのまにか荒ぶっている時と静まっているときの境界線がぼやけていって、
いつのまにか寝ていた。
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目やにか涙か、
よくわからないもので蓋をされていた目を開ける。
カーテンを少し開き、外を見てみると少しだけ
夜の色が薄まっていた。
マンションの6階から見る道路は、まだ閑散としていて。
風の踊る音と鳥が羽ばたき、鳴く音だけが
世界を包みこんでいるようだった。
少し時間が経って
また明るくなっていく空を、
ぼーっと見つめる。
悲しくもなんともない、ある日の始まり。
なぜだか、どうしようもなく泣きたい気持ちになった。
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