「双子の悪魔」3話 双子の家庭事情
キーンコーンカーンコーン
愛努瑠 「小花ちゃん!今日は一緒に帰ろ!」
小花 「う,うん!」
愛努瑠 「せっかくだからどっか寄り道してこっかなー?」
薫 「ちゃんと帰らないとダメだって。」
愛努瑠 「小花ちゃんはどっか行きたいとこあるー?」
薫 「聞けよ!!」
小花 「…近くのお花畑とか行ってみたいです!」
愛努瑠 「いいね〜!じゃ,レッツゴー!!」
薫 「…。」
ー数十分後ー
小花 「はあ…はあ…疲れました……。」
愛努瑠 「よし,ついた!」
薫 「ここって…。」
愛努瑠 「テッテレ〜!彼岸花の花畑〜!!ここめっちゃ綺麗で有名なんだよね〜!!あの時以来来てなかったな〜!」
薫 「小さい…頃…。…!!」
小花 「2人の小さい頃って,どんな感じだったんですか?」
愛努瑠 「それはね〜!」
薫 「ダメ!!!!」
小花 「か,薫さん!?」
薫 「嫌だ!!!母さん!!!ダメ!!!!!」
愛努瑠 「薫!!(また…!!)」
薫 「嫌だ!!!嫌だ!!!」
愛努瑠 「薫!!!!」
薫 「ッ!?愛…努瑠…?」
愛努瑠 「はぁ…。よかったぁ…。」
小花 「……だ,大丈夫ですか?」
薫 「はあ…はあ…!う…。」バタンッ
小花 「薫さん!!」
愛努瑠 「大丈夫…。気絶してるだけ…。小花ちゃん,一回うち来て!」
小花 「は,はい…?」
ー愛努瑠の家にてー
薫 「……。」
愛努瑠 「どう?」
小花 「少しは落ち着いてきてるみたいです…。」
愛努瑠 「いやぁほんとにごめんねぇ?たまにこうなるんだよね…。」
小花 「あの…。どうして…?」
愛努瑠 「…じゃあ,話すね?私と薫の小さい頃のこと。」
あれは,今から7年前の時だった。
愛努瑠 「今日から小学校だー!!」
薫 「友達いっぱいできるかなぁ?」
狐 「大丈夫!薫も愛努瑠も,毎日友達作ってるようなもんじゃん!世界一フレンドリーな君たちなら大丈夫よ!」
愛努瑠 「それじゃ,行ってきまーす!」
薫 「頑張ってくるね!」
狐 「いってらっしゃーい!」
私たちは3人で暮らしていた。お父さんは私たちが生まれた時に亡くなったらしい。そしてその日は,魔界立魔法使い専門小学校の入学初日だった。
担任 「えー,このことからしてエーテルは…。」
愛努瑠 「ふわぁ…。」
薫 「せんせー!エーテルはどういうところに流れるんですかぁー?」
担任 「まぁ場所によって異なるが,自分たちのレベルが上がれば,自然と周りに流れるぞ。」
愛努瑠 「スピー…。」
担任 「そこ!寝ない!」
愛努瑠 「ふあっ!?」
クラス 「あはははははは!!」
薫 「ふふ!あはは!」
その時は,まだ薫は笑っていた。心の底から笑っていた。
…その時までは。
愛努瑠 「いやー!学校も楽しいもんだね!!」
薫 「たくさん勉強したって,母さんに言ったらびっくりするよね!」
愛努瑠 「うん!せーの!」
2人 「ただいまー!!」
そこには,お母さんの姿はなかった。
薫 「母さん?」
愛努瑠 「これって…メモ?お母さんの字だね…。えー…。『愛努瑠と薫へ。彼岸花の花畑に,今すぐきてね。私はあなたたちのことを永遠に忘れない。狐より』…。」
薫 「…どういうこと?」
愛努瑠 「…とりあえず行ってみよう!」
そして私たちは,彼岸花の花畑へ走って行った。とにかくお母さんが心配で,死ぬほど走った。そして着いた頃には…。…もう遅かった。
薫 「母さん!どこ!」
愛努瑠 「お母さん!お母…!…さん?」
狐 「…。」
薫 「どうして…?なんて血まみれなの…?どうして目の前にナイフがあるの…!?」
愛努瑠 「この手形…。お母さんの…!!まさか自分で…!?」
薫 「なんで…?僕たちが…何かしたの…?」
狐 「…愛努瑠……薫………。」
薫 「母さん!!!」
狐 「…よかったぁ……2人とも……生きてる……。」
愛努瑠 「どうして……こんなこと………?」
薫 「待って!!!必ず僕らが助けを!!だから!!!!」
狐 「薫………愛努瑠……優しいね…………。」
愛努瑠 「そんな……。」
薫 「ダメ!!!!諦めちゃダメだよ愛努瑠!!!母さんも!!!!」
狐 「……………………。」
薫 「嫌だ!!!母さん!!!ダメ!!!!!」
愛努瑠 「……薫。」
薫 「母さん!!!なんで逝っちゃったの!!!」
愛努瑠 「薫!!」
薫 「嫌だ!!!!助けるんだ!!!絶対に!!!!そうだ……母さんと………一緒に逝けば……!」
愛努瑠 「薫!!!!!!ダメだよ!!!!お母さんは私たちの犠牲になってくれたの!!!その期待を裏切るなら,いくら薫でも許さないよ!!!!」
薫 「愛………努………瑠……………?」
愛努瑠 「…薫。帰ろう。」
薫 「…………………………………。」
そして私たちは家へ帰った。……けど,薫はそのことに関連したものを見るとトラウマになる。薫が笑わなくなったのもその時からだ。
…………お母さんが死んだ原因は,何一つわかっていない。
>>7
ありがとう!!!でもそこまで天才じゃないと思うよ?友達も小説書いたりしてるけど同レベルだし…。