とーと歴と得票数の関係を調査した
総選挙は昔から知名度総選挙だと言われてきた。そこで、知名度が総選挙に与える影響に関して、“とーと歴”を知名度の指標として用い、得票数との関係を調査した。その結果、第2回とーと民総選挙時点ではとーと歴が総選挙の得票数と正の相関があったのに対して、第3回とーと民総選挙ではその相関が消失していた、ということが明らかになった。以下ではその詳細およびそれに関する考察を述べる。
本調査では、総選挙は第2回とーと民総選挙および第3回とーと民総選挙の無差別級部門を調査対象とした[*1]。とーと民総選挙ではステラハンディキャップは発動しないため、これによる影響は無視した。すなわち、表示されている得票数を真の得票数とした。とーと歴は、ユーザーがプロフィールを設定した時刻から、総選挙の投票終了日の23時59分59秒までの時間とした。ユーザーのつぶやきページ上でアイコンをタップするとユーザーのプロフィールがポップアップ表示されるが、そのときに受信するAPIレスポンスの情報からユーザーが初めてプロフィールを設定した時刻を取得することができるため、これを用いてとーと歴を算出した。
このようにして得られたデータのうち上位50名のデータ[*2]を散布図にしたのがトピ画および下記のリンク先の画像である。横軸がプロフィール設定時刻からそれぞれの総選挙投票終了日までの日数、縦軸がそれぞれの総選挙の得票数である。
とーと歴と第2回とーと民総選挙における得票数の相関係数は0.22、第3回におけるそれは0.02であった。すなわち、弱い相関ではあれど第2回とーと民総選挙時点では正の相関が存在したが、それは少なくとも第3回の時点では消失していた。第3回の散布図では3個の外れ値の存在が顕著であったため[*3]、それらを除外した相関係数も算出した。その値は-0.04であった。この事実によっても、第3回のとーと民総選挙時点ではとーと歴と得票数の間に相関は存在しなかったことが分かる。
以上の結果から、2023年はとーと歴と得票数は正の相関の関係にあり、2024年ではその相関が消失していたことが明らかになったのであるが、知名度総選挙論[*4]を否定する立場に立つならば、たとえ1年前の総選挙が知名度によって決定されていたとしても、昨今の総選挙は知名度とは無関係であると言えよう。なぜならば、知名度が総選挙に正の影響を与えていたならば、第3回とーと民総選挙における知名度と得票数に正の相関が現れるはずだからである。しかし、現実には正の相関は存在していない。つまり、総選挙は知名度の影響を受けない。しかし、これでは帰結が前提に戻る、いわゆるトートロジーに陥る。ただ、この立場に立つ以上、知名度は総選挙に影響しないという前提を越えた推論は困難であろう。
しかし、知名度総選挙論を肯定する立場に立つならば話は変わる。第2回とーと民総選挙に関しては、知名度が総選挙に正の影響を与えた、ゆえにとーと歴と得票数に正の相関が現れた、という推論が可能で、ここまでは問題ない。問題はここからで、知名度が総選挙に正の影響を与えているにも関わらず、第3回とーと民総選挙でとーと歴と総選挙得票数に相関が現れないということは、知名度の指標としてとーと歴を用いることが不適当だということになる。すなわち、1年前は時間をかければ有名なとーと民になれたけれど、今はその前提が崩れ、時間をかけても有名になれなかったり、逆に短時間小労力で一躍有名なとーと民に相成ることが可能になったとも解釈できる。
以上の推論を鑑みると、知名度総選挙論に対して否定、肯定のいずれの立場に立ったとしても、1年前と比較して現在の投票トークでは容易に有名になったり、総選挙で票を集めたりするのが可能になったというのは否定できない。このことは知名度のない者にとっては幸福である一方、知名度のある者にとっては不幸である。今後のサイトの動きに注目したい。
[*1] 参照した得票数のデータはこちら。
https://tohyotalk.com/election/result/15_1
https://tohyotalk.com/election/result/33_1
[*2] 第2回とーと民総選挙の上位50番目にあたるユーザーは同率44位を獲得していたため、同率44位のユーザーをすべて含めた50個のデータを用いた。同じように第3回においては同率49位のユーザーをすべて含めた55個のデータを用いた。
[*3] とーと歴401日/得票数66票のきゅあごりら氏、とーと歴1090日/得票数55票のイカサンバスピス氏、とーと歴1196日/得票数7票のおかふぃ氏。
[*4] 知名度は総選挙に影響を及ぼさないという考え。
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ちなみに上位3名だけで相関係数を算出すると
第2回:r=0.99
第3回:r=0.21
となります。参考までに。
>>8
とーと歴と得票数の関係を定量的に調べたよっていう報告
いつものお気持ち表明文じゃないから、これといって言いたいことはない
1コメ見て思ったけど、
(0,0),(1,1),(2,4),(3,9),(4,16)みたいなxが大きいほどyも大きいデータは感覚的に相関係数1みたいな感じだけど、実際は相関係数が1になるとは限らないというのが個人的に面白いと思う
>>10
相関係数はあくまで1次式に近いかどうかだから、そういうのを調べたいときはyを2乗スケールにしたり対数スケールにしたりするといいかも