【食べ物総選挙】マッチョくん、ハゲくん、クニンジ。
「なぁ、マッチョくん。クニンジっていう食材、知ってるか?」
俺の友人、ハゲくんがそう尋ねてきた。
俺はハンドグリップをニギニギしながら、
「知らん、どうでも良い。」と答えた。
「なんか、食べた人が殆ど居ない幻の食材らしいよ。」
どうでも良いと言ったのに説明しやがった。
本当にどうでも良い。食べ物の味なんて気にした事がない。俺が食べ物に求めるのはタンパク質だけだ。
「タンパク質もそこそこあるらしいよ。」
「詳しく聞こうじゃないか。」
これが俺の、人生初のキメ顔だった。
ちくしょう、俺の初めてを奪いやがって。
「実は俺も詳しくは知らないんだ。だからマッチョくん、俺と一緒に調べようぜ‼︎」
〜翌日〜
俺とハゲくんは、町ゆく人々にクニンジについて訊き回っていた。
ついさっきハゲくんは「あ、すげぇ僧帽筋‼︎」とか言ってどっか行ってしまったのだが。あいつ協調性無さ過ぎるだろ。
まぁ良い、取り敢えずそこの中学生っぽいガキにでも訊いてみるか。
ハンドグリップニギニギ。
「そこの小僧、クニンジって知ってるか?」
「知りませんなぁ、どんな下ネタですか?」
中学生に訊いた俺が馬鹿だった。
〜7時間後〜
7時間以上クニンジについて訊き回っているが殆ど有益な情報は得られなかった。
半ば諦めている所に、大腿筋が逞しいオッサンが通りかかった。
俺は「この人なら何か知っているに違いない‼︎」と思った。こんなに大腿筋が逞しいのだ。知ってるに決まってる。
「すいません、そこの大腿筋さん。クニンジっていう食材について何か知りませんか?」
俺はスクワットしながらそう言った。
すると大腿筋さんもスクワットしながら、
「あぁ、アレか。あんなもん食うんじゃねぇ。」
と答えてくれた。
本来食べるべきではない物だという事が分かった。
ちくしょう、食べるなと言われると尚更食べたくなっちまうぜ。
次に、上腕三頭筋が凄まじい人に腕立て伏せしながら訊いてみた。
「そこら中に散らばってるぜ。」との事。
やはりマッチョはクニンジを知っている人が多いのか。俺もマッチョな筈なんだけどなぁ…
最後に、腹筋が割れ過ぎて粉々になってる人にプランクしながら訊いてみた。
「まぁ、不味くはないよ。」との事。
しかし、結局クニンジが何かは分からなかった。
なんなんだ‼︎クニンジって一体なんなんだ‼︎
いつまで経ってもクニンジの正体が分からず怒りが爆発し、俺は走り出していた。
「ちくしょう‼︎クニンジってなんなんだよ‼︎」
そう叫んだ時、
「こっちだ‼︎こっちに来ればクニンジが食えるぞ‼︎」
という声が聞こえた。
その声がする方に向かっていくと、僧帽筋がえげつない人が立っていた。
「本当にここでクニンジが食えるんですか?」
「あぁ、本当だ。ちょっとこっち来い。」
その人に付いて行くと、そこには大量の肉が置いてあった。
「これだ、これがクニンジだ。」
なんだ、クニンジは動物の肉だったのか。
食べてみたところ、筋が多くて食べづらいが、味は豚肉に近い。確かに不味くはない。
しかし、大腿筋さんと上腕三頭筋さんの言っていた事が気になるな。
何故これを食べるべきではないのだろうか。本当にそこら中に散らばってる動物の肉なのか。
そうだ、ハゲくんは何処に行ったのだろうか。7時間くらい前にどっか行ったきり合流できてないな。
あれ、クニンジを逆から読むと…
ここで俺は真実に気付き、ハンドグリップをニギニギしながらこう呟いた。
「なんで今まで気付かなかったんだろうな。それにしても、つまんねぇオチだ。」
※この作品はフィクションです。クニンジ食わせる僧帽筋野郎は居ないし、腹筋鍛えても粉々にはならないし、プランクは効率悪いです。
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言い訳をさせてくれ。
1.人生初の小説
2.前後の繋がりとか殆ど考えず勢いだけで書いていた。
3.40分くらいで書いたやつ。
4.睡眠不足+疲労MAXの状態で書いていた。
5.正直小説をナメてる。
6.そもそも俺は頭が悪い。
7.我が愛犬&愛猫は可愛い。
8.牛乳は美味しい。
9.ジョジョは第2部が一番好きです。
投ト民が疎かにしがちな起承転結の構築は出来ている
だがクニンジの正体が安直じゃないか?
とりあえず誰かにこれ食わせときゃ良いだろの精神が見える
酷かもしれないがもう少し捻った発想をしてみたらどうだ?
文章力はあるからそれをすればもっと良い小説になりそうだぞ