ホットケーキ

僕（2歳）は今椅子に座ってなにかを待っている。とてもとても美味しいものだ。

そのなにかはふわふわで、はちみつをかける。

そうして一番上に白い固まりを乗せて食べるんだ。

それを毎日起きたら食べていた。たまには

「あいす」

というものを乗せて食べた。冷たかった。でも、とってもおいしかった。

次の日も、また次の日も、そのおいしいふわふわを食べ続けた。

〜5ヶ月のある日の朝〜

起きたらお母さんが床で寝ている。「どうしたの〜？」

返事がない。

「今日もふわふわ作ってよ！」

返事がない。

不安になってても怖くて布団の中に潜っていた。

そうしていつの間にか眠ってしまっていた。

親戚のおじさんが、

「今日幼稚園行ってなかったんだって？電話がこっちにかかってきて来たけど」

そうしたらおじさんはびっくりして電話をかけ始めた。

僕はまた安心して、また眠ってしまった。

〜次の日〜

今日はおじさんのお家に泊まった。

お母さんは来ていない。「なんでお母さんいないのー？」

聞いても、

「お母さんは死んじゃったんだよ、、」

としか返ってきた。どういう意味なんだろう。

今日は

「おそうしき」

に行くそうだ。なにか大きな箱を車に乗せて大きな建物についた。

大きな箱を燃やすそうだ。みんな泣いている。どうしたんだろう？

お母さんはいない。死んでしまってる、だって

その後、「おはか」にいった。

骨が入った壺を埋めるそうだ。

そうしておそうしきが終わった。

「お母さんは？」と聞いたら、

「もうかえってこないんだよ」

と、言われた。

初めて泣いた。

〜20年後〜

大人になった。毎日頑張って働いた。悲しくなるときもあれば、

悔しくなるようなときもあった。

まだお母さんの家に住んでいる。台所は汚くて使えない。

だから新しいものを作った。

「古い台所も掃除しよっかなぁ」

そう思って大掃除を始めた。そうしたら、小さい戸棚の奥からメモがあった。

なんだろう？と思って見てみたら、ホットケーキのレシピだった。

すべて原材料から作っていた。だから、作ってみることにした。

そして、出来上がった

バターとはちみつをかけて食べてみた。

生きているなかで感じたことない、うれしい、懐かしい、

美味しい味がした