駄作u....
翔鶴型航空母艦2番艦、瑞鶴。
真珠湾攻撃に珊瑚海海戦、第二次ソロモン海戦、南太平洋海戦などで活躍。そして、エンガノ岬沖海戦で沈没。
だが、マリアナ沖海戦まで一発も被弾しなかった幸運艦。
そんな彼女がうちの鎮守府に着任予定との事で、僕は非常に楽しみである。
だが、残念なことに、まだ一航戦と翔鶴は未着任である。
普通、五航戦の指導は一航戦がするのだが…やむを得ない。二航戦に指導をしてもらう。
瑞鶴と一航戦はあまり仲が良くないと聞いているので、二航戦と五航戦の相性を研究するのにも丁度いい。
建造はあと僅かで終了する。
さあ、二航戦のどちらに指導してもらおうか…幸運艦、瑞鶴を。
ー
「翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です。幸運の空母ですって?そうじゃないの―」
「着任ありがとう、これから君の指導をするのは二航戦の飛龍だ。多分、寂しがりの蒼龍に捕まって少し到着が遅れている。すまないね」
僕は瑞鶴の言葉を遮る。
あまり長々しく、回りくどいのは好きじゃない。
こんな僕が提督になれたのは、まあ、奇跡だ。
「二航戦?一航戦じゃないの?」
瑞鶴は自己紹介を遮られたことも含み、不服そうな表情をする。
「一航戦のお二人はまだ着任していない。…飛龍より、加賀がよかったか?」
「まさか」
素っ気ない返事から、沈黙が流れる。
「飛龍さん、まだ来ないの?」
「彼女は少し方向音痴だから。でも、頼りになる空母だよ」
「頼りになるのは知ってる。空母はみんな飛龍さん“たち”の艦歴を聞いて育ってるもの」
「“たち”…か」
また、沈黙が流れる。今度は少し気まずい。
「すみません!飛龍、今到着しました!」
ノックなしに飛龍がドアを開く。
「お疲れ様。ノックはしようね」
「ノックしなくちゃいけないような如何わしい行為をしなければ良い話ですよ!」
「最低限のマナーだよ」
「それで、瑞鶴の指導を担当すればいいんですか?」
「よろしくお願いします」
「瑞鶴、もう着任してたの?」
「建造終了からもう30分は経ってるよ」
「うっそー!」
「迷った?それとも蒼龍?」
「ダブルです!蒼龍が軽くて助かりました!あれが一航戦だったらと考えると悍ましいですよ、全く!」
「あの二人はそんなことしないと思うから安心して」
そもそも着任するのかが不安である。
その後、飛龍と瑞鶴は軽く交流を済ませて、早速訓練に勤しむとのことだった。
飛龍…多聞丸。かつて、人殺し多聞丸と、良くも悪くも謳われていた彼の艦である。(実際は蒼龍への乗艦期間の方が長かったらしいが、それは彼女一の地雷である)
一航戦よりも訓練量は多いのか、変わらないのか。
それによる影響で、瑞鶴の飛龍への感情はどう揺るぐのか。
彼女は、「頼りになるのは知ってる。」と発言していた。
これから、「頼りになるけど訓練は厳しい」への類と変化するのか、はたまた変化なしなのか…?
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