桜並木道
てきとーです((
すごい、ね、うん、春要素0すぎる小説できちゃったね...
まぁ本命は今度出すのでそっちも見てくれたらなーと‼︎
正直言うとどっちも投票してください((
⚠︎書いてて恥ずかしくなりました(?)
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小さい頃を思い出していた。
どこを見ても桜。桜。桜。
そこにあった桜の並木道はどこまでも続いていた。
°.🌸┈┈∘┈🌸┈∘┈┈🌸.°
「ん...」
「あ、桜華やっと起きたー」
声がして隣を見ると幼馴染の桜季が座っていた。
「...なんだ桜季か。じゃあおやすみ。」
そう言って私は寝ようとする。
普通に考えると中3の男女が2人っきりで居眠りするなんてカップル以外有り得ないだろうけど私達は付き合ってない。
「おいおい、相変わらずよく寝るな。」
そう桜季が茶化してきた。
「...うるさいなぁ...。なんであんたはそう見た目も中身もうるさいのよ...。」
「俺うるさくねぇし‼︎」
桜季は意味わかんないぐらいモテる。
まぁ外見はいいし運動神経もバツグンだし勉強も完璧だから当然か。
これでうるさくなかったら私はどんなに楽だったんだろうな。
まぁ別に腐れ縁だしどうこう思ってるわけじゃないけど。
「はぁ...とにかく寝させて。あんたの隣にいる女子は今すっごい眠いの。」
「あーもー、わかったよ。じゃあ最後に質問。明後日クラスで花見すんだけど来るか?」
「...行こうかなとは思ってる...」
「よっしゃー!今日急に男子達が桜華来ないなら行かないとか言い出してさー」
「あぁ、だからか...」
だから今日何人かの男子からお花見行くかどうか聞かれたんだ。
行かないって答えちゃった。
「とにかくよかったわ‼︎じゃあ寝ろ‼︎」
「言われなくても寝るし」
寝ようとすると桜季が話しかけてきた。
「...なんで男子達には行かないって言ったんだ?」
そんなんもわかんないの。
ほんと勉強はできるのに人の気持ち考えられない馬鹿なんだから。
そう思いながら私の意識はだんだん遠のいていった。
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お花見の日。
朝からスマホの通知音がくそうるさい。
何かと思って見てみると何個か桜季からのもあったけど大半はクラスメイトの男子からだった。
『善野さん今日お花見来ますか?』
『善野さんよかったらお花見の会場まで一緒に行きません?』
みたいなメッセージが大体30件ぐらい。
無視しよ。
そうこうしてると桜季と約束してた時間になった。
外に出て待っとく。
まぁ桜季の家なんて目の前なんだけどね。
「おっ、桜華!てっきり寝坊するかと思ってたぜ」
「寝坊とかしないよ。桜季じゃあるまいし。早く行こ。」
会場に着いてなんやかんやしてるとあっという間に解散の時間になった。
「桜華。」
上から声がかかって見上げるとそこには桜季がいた。
「何?」
「帰り道ちょっと遠回りして帰んね?」
遠回り、時間的にあんまり余裕はなかったけど私は承諾した。
ちょっとコンビニにでも寄るだけかと思ったから。
そんな私の淡い期待を裏切るかのように桜季は私の手を掴んで迷いなく家とは反対の方向に歩き出していた。
「ちょっ、そっち真逆だよ?」
そう呼びかけても桜季は全然止まらない。
手を離そうとしても硬く握られてるから私はただただ桜季に着いていくしかない。
桜季が止まった。
そしてこっちを向いて静かに顎をあげた。
上を見ると満開の桜が咲いていた。
どこまでも続いている桜の並木道。
そこは私と桜季が昔住んでいた団地だった。
「ここ...」
「よくここで一緒に遊んだよな。」
「うん」
「2人で落とし穴を掘ったりもした。」
「うん」
「親に怒られたら隠れ家とか言ってここに逃げてたよな。」
「うん...」
「よく競争もしたよな。お前がいつも負けて泣いてたけど。」
「うん...」
ふと見ると桜季の目には今にもこぼれ落ちそうなぐらい涙が溜まっていた。
「俺とお前の思い出が詰まった場所だよな。」
「...うん...」
「桜華、今までありがとう。」
「なんでそんな事...」
振り向いた桜季は泣いていた。
「実は俺、高校海外に行くんだ。アメリカの高校。この前部活の試合で活躍したから推薦が来たらしい。家族みんなで引っ越す。もう多分俺はここには戻って来ない。」
「...いつから決まってたの?」
「2ヶ月前...」
「ばか‼︎なんでそんな重要な事...」
違う。
こんな事言いたいんじゃない。
けどこうでもしないと涙が出てしまう。
「ごめんな。けどしょうがないんだ。」
あぁ、もうだめだなと思った。
桜季は私がモタモタしてるうちにどんどん先にいってしまう。
まるで小さい頃の競争のように。
それでも私は桜季の事が好きだ。
「桜季。好き。」
その時、風が吹き桜の花びらがあたり一面に舞った。
桜季は少しびっくりしたような顔をした後すぐににやっと笑った。
「知ってる。俺も桜華の事好き。大好き。」
°.🌸┈┈∘┈🌸┈∘┈┈🌸.°
大学2年生、春。
桜季とはもう5年会っていない。
桜季本人が言うには大学もアメリカの方に進学してクラブチームに入っているらしい。
いつものようにあの桜の並木道を通って大学に向かう途中、懐かしい背中を見つけた。
上を見上げると口が少し空いちゃう癖、ポケットがあれば常に手を入れちゃう癖、全然なおってなかった。
私は思いっきり走って抱きついて言った。
「大好きだよ。」
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