おち○ち○探偵物語:序(仮)
ある日の昼下がり、ある街の探偵事務所にあるひとつの依頼が入り込んでいた。
「僕のおちんちんが……消えたんです!」
「………………………」
依頼人の発したその言葉に探偵事務所に沈黙が流れ、探偵の助手はお盆を運んでいる。
「……とりあえず、アイスティーです。」
……コトと、静寂を破るように依頼人の前にアイスティーの入ったティーカップがテーブルに乗る音だけが部屋の中に響いた。
「……一応確認しますが…ペットの名前……とかではなく……?その…男の…アソコ?」
探偵は3度も確認したが、目の前にいる依頼人の答えは変わらない。
「だーかーら!そうってさっきからずっと言ってるじゃないですか!!」
何度も執拗に聞いてくる探偵に苛立ちを隠せず、依頼人は思わず立ち上がる。
「ふぅ…分かりました。そこまで言うならこの依頼、やりましょう。」
「正気ですか?!」
「俺はいつだって正気だぞ?」
「師匠、分かりました……」
助手は探偵の言葉に疑いはしたものの、最後には納得した。
「私はタワーマンション75階に住んでるんですが、今朝起きたら無くなってたんです!」
「な、75階?!」
探偵は驚きを隠せないでそう言ってしまった。あと日本にそんな高いタワマンあったのか、という疑問は残るが助手は話始める。
「そこから飛び降りたと仮定して…だいたい330m、重力は9.8m/sで…」
「あー、もう洒落臭ぇ!結局、どうやっておちんちんを探すんだよ!」
助手が暗算で計算していると探偵は焦りの言葉を漏らす。
「ごめんなさい…僕のせいで迷惑かけしまって…」
「おちんちんがなくても大丈夫ですよ。いつか、きっとまた生えますから!」
探偵の言葉に凹んでしまった依頼人を助手がよく分からない理由で励ました。
「たしかに……そうかも………いや、そうですね。あなたのおかげで元気が出ました!」
「それなら良かった!」
その励ましの言葉が効いたのか、依頼人は元気が出たらしい。探偵は助手の「それなら良かった!」という言葉に心の中で「なんもよくねぇよ!」とツッコミを入れる。
「え?何この良い感じの雰囲気……??」
依頼人が立ち上がったのを見て、彼らの話に何もついていけてない探偵は彼が帰るのではないかと焦り始めた。
「では今日はこの辺で失礼しますね!」
「またいつでもいらしてくださいね〜!」
探偵が困惑していると依頼人はアイスティーをテーブルに残したまま、お礼を述べて事務所から出て行った。
「えぇ…こんなので解決でいいのか…?」
「失礼だなぁ、僕だってたまにはやる時はやる男ですよ?」
探偵の疑問に助手は自慢げに話すがどうも納得いかない。
「……ま、結果オーライってことで良いのかな?」
と、探偵が納得しようとしていると突然ドアが開いた。
「大変です!」
入ってきた彼は探偵に依頼をしに来たのだろう。そう思いながらコーヒーを口に運び、助手が代わりに依頼人の要望を聞く。
「何かお困りですか?依頼は空いてますが」
「お、おちんちんが!手足の生えたおちんちんが歩いてるんです!コレ、写真です!」
彼が差し出したスマホの画面にははっきりと、手足の生えた男のアソコが写っていた。
「ブフッ……は?」
思わずコーヒーを吹き出してしまったがそんなことよりもおちんちんだ。
「師匠!探しに行きましょう!」
助手はコーヒーまみれの探偵の手を引っ張り、外へと駆け出して行った。
To be continkoed……
ー正式タイトルー
ちんこくん誕生秘話:Episode0