赤い目の小悪魔
僕は初めて恋をした。可憐で美しく綺麗な目をしていた。小悪魔のような笑みを浮かべるあの子は僕に甘酸っぱい気持ちを教えてくれた。でも彼女は好きな人がいるらしい。他の人と仲良くしているのを想像するだけでも辛い。別に僕が彼氏というわけでもないのに。いっそ誰かに思いっきりぶつけられればいいのに...
そんなある日、体育の授業中僕は真夏の暑さにやられ近くに座り見学をしていた。そんな時あの子が転んでしまった。あの子には仲のいい女友達は少ない。幼馴染の子しか居ないそうだ。他の女子には「色目を使っている」と嫌われているらしい。他の子に足を引っ掛けられ転んでしまったそう。男子は急いで走ってきてあの子の周りを取り囲む。先生は僕に「お前が保健室連れてってやれ」と僕を名指ししてきた。男子は「抜け駆けするなよ」と睨んでくる。僕はあの子をおぶって保健室へ運ぶ。
「すいませーん。怪我人がいるんですけどー。」
僕はガラッと保健室のドアを開ける。だが保健室は誰もいない。机には『ちょっとお散歩に行ってきます♡』と書かれたメモがある。...相変わらず緊張感がない人だな。校長先生が来るかもしれないのに。僕はあの子を椅子に座らせると先生を呼びに外へ出ようとする。すると
「ねぇ、君が手当してくれない?一応簡単な治療はできるでしょ?」
あの子はニヤッと笑いながら言ってくる。僕は保健室の手伝いをしているから簡単な治療はできる。僕は消毒液と絆創膏を取り手当をする。あの子は時折痛さで涙を流しそうになるが涙をこぼさないように堪えている。あの子は目を瞑ることはなくジーッと僕のすることを真っ赤な目で追う。本音を言うと目を閉じていてほしい。消毒液が入ると危ないから。僕はあの子の手当をしながら気になったことを聞いてみる。
「あ、あのさ、好きな子がいるって本当?」
あの子はキョトンとし、その後にあっけらかんと笑った。
「まぁね。最近気になる子がいるんだ〜」
あの子は僕のことをジッと見つめてくる。が僕は目をそらす。
「そ、その好きな子ってどんな子?」
僕は思い切って聞いてみた。
「ん〜そうだね〜...今目の前にいる子...かな!」
あの子はそう言うと愛おしいものを見る目で僕を見る。僕はすぐに目をそらす。
「ち、治療は終わったよ!君はここで休んだほうがいいよ!」
僕はすぐに片付けて外へ出る。きっと本気じゃない。そう、からかっているだけだ...でも少し期待してしまうじゃないか。
「あ〜ぁ。本気なのになぁ。でも声は録音できた。彼の汗はジップロックに入れられた。もぅ興奮し過ぎて尻尾でちゃうところだったぁ。絶対に私の虜にしてみせるんだから」
彼女は主人公のストーカーだった。

