おばけとおばあちゃん
俺はオバケだぞ!ハロウィンになったら人間どもを驚かすために街へ降りてくるんだぞ!だけど最近...
「うわぁ!オバケだぞ!」
「あ!可愛い〜一緒に写真撮ろ〜」
「うわぁ!オバケだぞ!」
「お!本物か?インスタ上げたらバズるかな?」
「うわぁ!オバケだぞ!」
「うわ!ふしんしゃだ!さつー!」
「オバケ不審者?」
「本物だぞ...」
というように驚く人間が居ないんだぞ...怖い怖いオバケなのに、子供ですら驚かないのはマズイんだぞ...御主人様に怒られちまうんだぞ...弱そうなやつを見つけてロックオンして全力でビビらせてやるんだぞ!
お!あのおばあさん弱そうなんだそ!ターゲットロックオンってやつなんだぞ!
「うわぁ!オバケだぞ!」
「あら、怖いオバケさん一緒におかし食べる?」
「そういうことなら話は別なんだぞ!お菓子をくれなんだぞ!」
俺はおばあさんの隣りに座ってお菓子を食べる。美味いんだぞ美味いんだぞ!クッキーはとてつもなく美味しいんだぞ!
「美味しい?」
「美味しいんだぞ!クッキーは格別なんだぞ!」
「それは良かった、もっとお食べ」
「ありがとうなんだぞ!ってそんな事してる場合じゃないんだぞ!」
「あら、何か急いでたの?」
「そうなんだぞ!おばあさんを怖がらせ...。いやなんでもないんだぞ!もっとクッキー食べたいんだぞ!」
「ふふお待ちなさいキッチンから持ってきて上げるから。」
居間には家族の遺影が飾ってあったんだぞ...きっと今まで一人寂しいハロウィンを過ごしていたんだぞ。...まぁたまにはこういうハロウィンもいいんだぞ。俺も一人で過ごしてたんだぞ。寂しいハロウィン仲間なんだぞ。
「ほら持ってきたよ。」
「わーい!クッキーなんだぞ!食べるんだぞ!」
やっぱりハロウィンはこうでなくちゃなんだぞ!
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