オカルトマニアの鈴と光
私はオカルトマニアの鈴音。近頃オカルト新聞記者、略してオカ新と呼ばれているらしい。有名なのは嬉しいけどもダサいから止めてほしい。まぁそんなことはどうでもいい。今日はカメラを片手に近所の公園に来ている。この公園では「夜に揺れるブランコ」と「少女が一人で鬼ごっこをしていた」と言う目撃情報があるのだ。夜は怖いので今は昼に来ている。お昼ごろなのでまだポカポカしている。小さい子達が遊んでいる。特に何も起こらない。どちらの情報も夜のものだから当たり前なんだけど。夜になるまで何をしようか。スマホを取り出しTwitterを徘徊していると子供が近寄ってきた。
「ねぇねぇお姉ちゃんってさ、おかるとまにあ?ってやつなんでしょ」
「え?うん...まぁそうだけど、それがどうしたの」
「このこうえんでね明るくなるまであそんでたらどこかにつれてかれるんだって!こわいからしらべてほしいの」
「ふ〜ん...その話どこで聞いたの?」
「おともだちのお兄ちゃん!きもだめし?って教えてくれたの!」
「もっと詳しく教えてくれない?調べてあげるから」
「く、くわしく?むずかしいことはわかんないや」
「そのお兄ちゃん呼べない?」
「いまから?よべるよ!」
子供はそう言って走っていった。ここで朝まで遊んでいたら連れて行かれる。うちの学校で流行っている話だ。「公園でお昼ごろから日をまたいで朝まで遊ぶと連れてかれる」どこへと言えば多分きっと死者の世界とか異世界とか...まぁどうせただの噂話。どうでもいい。私はスマホを持ちブランコや砂場を撮ってみる。特に何も映らない。夜になるまで待つしかないようだ。タッタッタ。後ろから足音が聞こえる。振り向くとさっきの子供が誰かを連れてきたようだ。
「このひとがお兄ちゃん!」
「ど、どうも」
「こんにちは。その連れてかれるって話詳しく教えてくれないでしょうか?」
「え?まぁ...いいですけど」
この話は僕の友達から聞きました。ややこしくなるんですけど僕の友達の友達...Bくんが僕の友達のAくんにその話を聞きBくんは肝試し感覚でお昼ごろから日をまたぎ朝まで遊んだらしいんです。ですがそのBくんが帰ってこなかったとか...警察や親は行方不明と決め調査をしているらしいです。それでまだ帰ってこなくて...Aくんが自分のせいだと自分を責めて...飛び降りてしまい...
「ん〜...そのBくんはいつ頃にいなくなったのでしょうか?」
「えぇっと...確か...一ヶ月前くらいから...」
「なるほど...」
「な、なにか分かりましたか?」
「はぁ?私は探偵でも警察でもないんです。ただのマニアですから。」
「そ、そんな...じゃぁBは...」
「急かさないでください。父が霊媒師なので聞いてみます。明日またここへ」
私はそれだけ言い残し家に帰ろうとする。急に手を掴まれた。後ろにはお兄さんが手を掴んでいた。
「なんですか?」
「君も霊...的な物は見えるんだろう?君が分かること教えてくれないか?」
「なぜ私が見えると?父が霊媒師だから?まだ見習いなので生半可なことはできません」
「そ、そうか...」
お兄さんは肩を落とし手を離してくれた。私はトコトコと歩いて家に帰る。父が酒を飲んで仏壇の前で手を合わせていた。
「パパ。」
「ん?なんだ、邪魔をするな。神の怒りを買いたいのか」
「...」
私は父の隣りに座り手を合わせる。父は神を信じている。でも宗教的ななにかには入ろうとしていない。本気なら入ればいいのに。
「...よし。もぅいいだろう。今日はお団子を買ってきたから置いておこう。」
「そうだね。私置いとくよ」
「あぁ頼む。それよりお前なにか話そうとしていなかったか?」
「え?ただの噂話。...それでも聞く?」
「聞かせてもらおう」
父は立ち上がるとリビングに向かっていった。私も立ち上がるとキッチンに向かう。机には美味しそうなお団子がある。お婆ちゃんが皿洗いをしている。お婆ちゃんがこちらを振り向いた。
「あら、お帰りなさい。そのお団子はお神様のだから食べちゃダメよ」
「ただいま。お団子置いてくるね」
「ありがとう。あとでお茶を入れるからどら焼きでも食べましょうね」
私はお団子を持ち仏壇にそっと置く。私はペコっとっして立ち上がりリビングに向かう。戸を開けると父がお茶をズズズッと飲んでいる。父の前に座るとお茶を飲む。
「あー。その噂話を聞かせてくれるか?」
「ん?あぁいいよ。」
私は聞いた話を全部話す。父はその間お茶を飲んだりどら焼きを食べている。
「これで全部。どう?なにか分かった?」
「教えるまでもないな。お前でもこれくらい分かるだろう。」
「...まぁね。面倒くさいからパパに解決してもらおうかなって」
「その話。噂ではないな」
「きっとね。ただの噂話って訳ではなさそうだよね。」
「面倒くさい。自分で解決しなさい。」

