ゆるくたってギャングはギャング

2 2026/02/04 21:39

キャラ崩壊あり

~スタート~

ー らっだぁ ー

今日は、年に数回のボス会議。

黒視点からの街の情景を把握すべく、お上が開いている。

そんなボス会議は、平和に終わる日もあれば、何らもみ合いを起こしてなかなか終わらない日もある。

今日は面倒事起きませんように!

そう願いながら、シスを連れて向かった。

市役所には既に他ギャングカラーの車両があった。

そのギャングカラーが仲のいいギャングの色で、少し安心した。

面倒なやつが一番乗りだと、調子に乗るからだ。

とも「らだちゃん」

らっだぁ「あれ?ともさん。アキロゼは?」

とも「今日いなくて、代わりに来た」

らっだぁ「ともさん個人医なのに」

とも「ね〜」

ほんとに困ったよ。

とか言いつつも困った顔をしていないのは、アキロゼに頼られて嬉しいからなのだろう。

とも「あ、そうだ。らだちゃんさ、先月くらい?に新しく出来たギャング知ってる?」

らっだぁ「なにそれ」

とも「ハウラーズって名前だったかな。他所で悪名高いって噂が流れてるらしい」

らっだぁ「他所じゃなくて、ココでの評判を聞きたいんだけど…」

とも「それは分からない。ただああいう噂が流れてるだけ……あ、アレだよ」

噂をすればなんとやら。

茶色のスポーツカーから、ブラウンのスーツを着た男が出てきた。

「ご機嫌よう。赤のギャングと青のギャング」

らっだぁ「こんにちは。茶色のギャングさん」

「茶色のギャングとは…私にはちゃんと名前があるんですよ?」

らっだぁ「貴方が先にそう言ったんですよ?こちらも同じく返したまでです。で、自己紹介していただけますか?」

お前がそう言ったんだろうがバーカ。

と言いそうになるのを堪えて、丁寧に返す。

「申し遅れました。ハウラーズのギャングのボス。ハウルバートと申します。どうぞ、ハウルとお呼びください」

らっだぁ「ご丁寧にどうも」

「貴方方のお名前は?」

らっだぁ「らっだぁと申します。よろしくお願いしますね」

とも「赤髪のともです。よろしくお願いします」

「どちらのギャングなので?」

らっだぁ「……服装を、見ていただければわかるかと」

内心イライラしながら、丁寧な装いを崩さないように努める。

「ココに来てからまだ一ヶ月ほどしか経っていないものでして…どのようなギャングがあるのか把握していないのです」

だから教えろってか。

馬鹿か?コイツ。

らっだぁ「今ココで言わなくとも、後で分かりますよ」

「…それもそうですね」

そう返事をしたかと思うと、さっさと役所に入っていってしまった。

らっだぁ「細工されたら嫌っすね」

とも「俺も思った。入ろ」

役員が居ない役所内は静かで、革靴の音が響く。

「おや、貴方方も来たんですか」

らっだぁ「本当は全員来てから入るつもりだったんですけどね」

厭味ったらしい笑顔を貼り付けてそう言うが、ハウルには伝わらないらしい。

そうですか、と軽い返事をしただけで会話は終わってしまった。

とも「やな感じ」

小声でともさんがそう言った。

全くその通りだ。

アイツには他所の雰囲気が抜けてない。

きっとココでも上にいる気分なんだろう。

まぁ、他所のアイツの評判は知らないけど。

本来の会議の始まりの時間から5分が過ぎた所で、全員が集まった。

市長「では、会議を始めます。ハウラーズは自己紹介も兼ねて、色々と報告お願いします」

「はい。先月建てたハウラーズですが、シマの範囲が狭いと苦情が起こりました」

ヤク売らないからだろ。

「それと、薬を練る場所が遠いという事」

シマ問題に繋がるな。

薬練る場所が近くに欲しいなら、近いところをシマにしやがれ。

「それと、ご本人には心当たりがないそうですが、青いギャングに喧嘩を売られた事がありました」

売ったけ?

お前の存在すら知らなかったんだけど。

「そういうことですので、抗争を申し込みます」

らっだぁ「すみませんね、本当に心当たりが無いんですよ。その売られた喧嘩の内容を、事細かに教えてもらってもいいですか?」

「勿論ですとも。まず、そちらのお馬鹿な構成員がウチのシマに手を出した事…」

お馬鹿…ねぇ。

確かにそうだけど、一体どの口が物を言ってんだ。

「ウチを蔑み、侮辱した事」

特大ブーメラン。

お前が今ウチにしてるのな〜んだ。

「そして、お宅の新人がウチの金やアーマーを奪って行ったことですね」

新人は入れてない。

それに、見ず知らずのギャングの所に盗みに入る程、子供達は愚かじゃない。

「さあ次は、貴方が説明する番ですよ。どうですか?思い出しましたか?土下座して許しを請えば、許してやらないこともないですけどね」

らっだぁ「説明するも何も、お前の嘘を、誰が信じんだよ」

嘘を重ねて、高慢な態度で物を言う。

何処ぞの国王ですか。お前は。

らっだぁ「誰が、お前の所なんかに行って物を盗むんだよ。ホームレスでもやらねぇぞ」

「何故ホームレスが出てくるのです?ギャングのアジトなんですから、ホームレスは来ないでしょう」

らっだぁ「先月出来たギャングなんか、半グレ集団なだけだろ。金目のもん貯めてたら、空き巣とかに遭うぞ」

「なっ…このハウラーズに向かって半グレ集団呼ばわりなど…!!」

らっだぁ「申し訳ないんだけど、ハウラーズっていうのも初めて聞いたし、ココと向こうじゃ勢力が違うからさ…。立場弁えな?」

「立場を弁えろ…ですか。そんな貴方に、もう一つ教えて差し上げます」

ハウルは、下卑た笑みを浮かべ口を開いた。

「お宅の、頭の悪そうな子供達。実に扱いやすい方々でしてね。少し脅しただけで、ウチの若いのにも尻尾振ってますよ」

らっだぁ「……」

とも「あ~ぁ…」

その一言に、会議に参加したボスたちが其々反応した。

呆れる者、諦めた者、逃げようとする者。

「本当に…貴方は人の事を言えない筈ですよ?貴方も所詮は半グレ集団。なんでしたっけ?ゆるギャンと呼ばれているのでしょう?ギャング舐めてるんですか?」

ゆるギャンは、否定しないな。

「まぁゆるいだけあってか、弱く可愛らしいことで。もしよろしければ、そちらのお荷物私が貰いましょうか?」

名案だ。

とでも言うような表情で、そう言った。

そんな時、俺の中で何かが切れた。

らっだぁ「お荷物?」

「はい。ウチで育てたほうが、あの子達もきっと強くなるでしょうし」

平然とそう口にするハウル。

無意識に持っていたボールペンを強く握った。

「本当に、出来の悪い子ほど伸びしろがあると言いますし?そちらじゃあ使い切れないだろうと思ったので、親切心でこう言っているのです。どうですか?悪くない話で─」

ハウルが言い終わる前に、握っていたボールペンを投げつけた。

芯が出ていたのだろう。

かすめた頬には傷ができていた。

らっだぁ「出来の悪い子、お荷物、ねぇ」

出た声は、自分の思っていたものよりも数倍低く、冷めていた。

「気に障りましたかな?いやでも、事実を申し上げたまでで、貴方のところの使い物にならないやつを、こちらで使うだけですよ」

気付けば、机に乗り出しハウルの胸元を掴んでいた。

らっだぁ「扱いやすい?お荷物?尻尾振ってる?」

「はっ…離せ…!!」

らっだぁ「黙れ」

静止しても暴れるハウル。

抵抗されると面倒臭いので、床に押し倒し馬乗りになる。

胸元は離さない。

らっだぁ「お前。ウチの子達がどれだけ努力してるかも知らねぇくせに…!お前みたいなポッと出がウチの子達を語るなよ」

「ひっ…」

らっだぁ「ハウラーズ?そんな巫山戯た組織は今日で解散だ」

「ハッ…離せ!首が…」

赤くなったり青くなったりしていた顔色が、紫のみに変わる。

らっだぁ「子供達に害をなすものを潰すのが親の務め…。そうだろ?」

とも「らっでぃ!!離して!死んじゃうよ!」

躊躇いなく首を絞めていると、ともさんが腕を掴んできた。

らっだぁ「ともさん。こんな奴、生きてる価値ないっすよ」

掴んでいたともさんの腕を振り払い、ハウルに拳を振り下ろした。

鈍い音が響き、何かが潰れる感触が拳に残る。

らっだぁ「もう1回、ウチの子供達を貶してみろ。翌日の朝日が望めると思うなよ」

「ぃ…あ…」

らっだぁ「返事」

「はぃ……」

胸元から手を離し、そっと退く。

らっだぁ「会議を中断させてすみません。続きをしましょう」

市長「いや…後日また招集しますので…本日は解散です…」

らっだぁ「分かりました。失礼します」

足元に転がっているソレを蹴って退かし、会議室から退出した。

とも「らだちゃんやり過ぎだよ」

らっだぁ「いやぁ~ムカついちゃって〜」

とも「まぁ…アイツに釘は刺せたし良いか」

らっだぁ「コレでこの街から消えて欲しいっすけどね」

とも「どうだろね」

らっだぁ「消えなかったとしても、名前の通り吠えるだけだからそんなに脅威じゃないけど」

とも「言えてる!」

先程までの殺伐とした空気を忘れるくらい、明るい笑い声が響いた。

らっだぁ「ただいま〜」

ぺん「らっだぁ!!なんか茶色の服着た奴がココ来たんだけど、何かあったの?」

らっだぁ「茶色の服着た奴…?ナニソレ怖ぁ」

ぺん「よくもボスを!!って叫んでたけど」

らっだぁ「……しらなーい。また来たら殺して良いよ」

ぺん「よっしゃぁ!!不破っち、殺して良いって!!」

不破「やったぜ!!」

テンションで誤魔化されているような気がするが、言ってることはちゃんと物騒だ。

ウチに手を出した事。後悔させてやろうか。

らっだぁ「銃仕舞えー。今から殺しに行くんじゃないんだから」

終わり

いいねを贈ろう
いいね
2

このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
画像・吹き出し

タグ: ギャング

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する
その他2026/02/04 21:39:58 [通報] [非表示] フォローする
TTツイートしよう!
TTツイートする

拡散用



まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?
画像・吹き出し
タグ: ギャング

トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する