龍神様

3 2026/04/25 16:16

ナツの小さな手を握って、離さないようにする。

「顔つけるか?」

幼い頃の記憶が残っていても、ナツは海を嫌いにはならなかった。

「ぶくぶくぶくーって」

風呂で顔をつけて、泳ぎの練習。

「にいちゃんが持っててやるから、力抜いて…」

足で水面を蹴って、一生懸命泳ごうとする。

「そうそう、うまいうまい!」

泳げるようになれば二人で深い所まで潜って、胸が高鳴る。

「あっぷ、ぷはぁ」

「えらえらい」

あの時は必死で、妹を飲み込もうとする海を恐ろしく思った。

時に恵みとなり、時に牙を向く。

だが今は、海は穏やかに、俺たちを迎えている。

「凪潜れるの?」

「おう!」

砂に腰を下ろし、夕日を見つめる。

「綺麗だぞ〜」

「わあ」

七五三の挨拶をするのは、龍神様。

船を海難から守ってくれると伝えられる。

「お祭り?」

「龍神様に感謝して、漁で獲れた魚を捧げる」

大切な雨乞いの儀式でもある。

じいちゃんは祭りの前の神事を取り仕切っている。

神棚に手を合わせる。

「ありがとうございます」

「ナツのこともお守りくださってるんじゃぞ?」

ナツを助けたの俺じゃん、という反抗心が湧いた。

「守ってくれたの凪兄だもん!」

「これ、ナツ!」

怖い顔をされても、妹は引かなかった。

「ナツ、神様に怒られるぞ‥」

この島にとって龍神様は、それほどに大切なものなのだ。

「バチが当たるようなことを言ってはいかん!」

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その他2026/04/25 16:16:49 [通報] [非表示] フォローする
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1: モブ王 @plotzuki15 2026/04/25 16:19:16通報 非表示

島の秘密に近づきましたね


3: モブ王 @plotzuki15 2026/04/25 18:38:32通報 非表示

>>2
ありがとう


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