新訳東方異邦伝、スカーレットデビル
啖呵を切ったは良いものの、少年はわかっていた。
博麗霊夢が来て、異変を解決するまでの時間稼ぎ。
それまで、こいつの気を引き続ける。
「来い!」
弾幕を避けることならできる、ルーミアちゃんが呼びに行ってくれたから、もうすぐ巫女様は来てくれる。
黒いフランのニセモノは何も言わずに、ただ弾幕を放ってきた。
「ぐっ!」
妖夢は普段の稽古で、平太を竹刀で容赦なく叩く。
妖夢お姉ちゃんに比べたら、全然遅い。
フランちゃんが来たら避け切れないだろうが、ニセモノはこっちに距離を詰めようとはせず、弾幕だけ飛ばしてくる。
「妖夢お姉ちゃんも咲夜さんのナイフも、もっと速いんだよ!」
フランのニセモノを、スカーレットデビルは放っておくことはなかった。
妹の格好をして暴れるものが誰であろうが、万死に値する。
「私のかわいいフランのニセモノ、不愉快だわね」
このレミリア.スカーレットを怒らせた挙句妹の姿を模倣して異変を起こそうとは。
「私とあの子の運命を邪魔するものには、相応の運命を与えましょう」
居眠り門番を叩き起こし、咲夜も引き連れて行く。
「私の家族を貶めた、報いを受けてもらうわよ」
,,スピアザ、グングニル,,
「私の妹はもっと綺麗な金髪だし、そんなに黒くないわよ」
あの子の美しい羽が黒く染まっている。
「フランはね、私と喧嘩する時は元気良く、じゃれついてくるの」
弾幕を展開する。
「あの子の弾幕はもっと綺麗だし、第一、すぐフォーオブアカインドを使って私の都鬼ごっこするおてんばだから、私とお行儀よく喧嘩したりはしないのよ!」
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