大切な記憶
ピーンポーン。
「はーい」
「てっうお、ミヤ誰その人たち!?」
「転校生」
「6人も!?」
「お兄落ち着いて、恥ずかしいから。」
「すんません」
『お兄さん、忘れてることありませんか?」
「ええ?」
「真剣に答えて」
ミヤが真面目な顔で見つめてきた。
「うーん、こいつと俺以外に家に誰かいたような、いなかったような。」
「じゃあ5円玉見てください。」
「へ?」
「催眠術」
「はあ」
5円玉を見ていると、意識が体を離れ、記憶を遡る。
「あ、あいつだ!俺たちのあ〜!!思い出せねえけど…大事な家族!!」
「それじゃ、私の家に行きましょう、思い出せると思うので。」
赤髪の女の子が言った。
「え、君の家に行くの?俺男だよ!?」
「お兄!大事なことなの!!」
「ああ、だよな、全然思い出せねえけど、お前大好きだもんなあいつの事。」
「それは思い出したよ。よし!俺行くよ!」
「じょ、女子の家だ……」
「お兄大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「ええ?」
「どっ、どうしよう!?どうしたらいいんだろう俺!?」
「普通にしてたらいいの!キンチョーしすぎ!」
「シャンとせんかーい!」
「グエ!猫が殴った!てか喋った!」
「猫ではない、吾輩はタマである。」
「ああ、ごめんなさいうちの子が」
「これ君の猫なの!?なんで喋るの!」
「異世界の猫だから」
「異世界!?」
「騒ぐな、こやつらも異世界の血を引いておる。」
「ええ!」
「実は私たち、おじいちゃんが異世界人なんです。」
「え〜!!」
「騒ぐな!梨流華!早く小童と娘を中に入れろ!」
〜家の中〜
「えっとじゃあ二人で眼帯を持ってもらって、この魔法陣の上でバラの匂いを嗅いでください。」
「バラ?」
「白いバラは吾輩が元いた世界での神聖なものだ、こちらで言う神を象徴しておる。」
「それでは始めます。」
「我らが父大聖霊よ、迷える者をお導きください」
~こら、好き嫌いしちゃダメでしょ、プリン食べようね
一緒に寝てあげる~
バラの匂いを嗅いでいると、霧が晴れるように全てを思い出した。
「思い出した!ボク(俺たち)の妹!!
続く
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