同じ目の少女

1 2024/07/30 07:38

「対象の容体は?」

管理官は秘書に問うた。

「腹部を撃たれていました、弾丸を摘出し、現在は安定しています。」

「鎧と剣の成分分析は?」

「いずれも未知の合金です」

「D NA分析はどうだ?」

「人類に近いですが完全に同一ではありません、特筆すべき外見的特徴として牙が生えています」

「鎮静用に2名の職員を配置しろ、インタビューはブライト博士に」

「は!」

「ミヤ君、ここにいたのか」

「あ、博士。」

「そんなに彼女が心配なのかい?」

「だって、あの人撃たれてたって。」

「君は優しいな、見ず知らずところか異次元から来た存在のために泣けるなんて。」

「教皇陛下!おい、お前たちは誰だ、奴らの仲間か?!よくも陛下を!」

「落ち着きなさい!」

ドアの向こうから女性と職員の声が聞こえる。

「やれやれ、骨が折れそうだね。」

ブライトが医務室に入っていく。

「やあ、お嬢さん。我々は危害を加えるつもりはない。冷静に話をしないか?」

「黙れ侵略者が!」

「我が国の民を捕え、教皇陛下に武器を向けた貴様らに話すことなどない!」

「我々はそんなことはしていない、教皇とは誰だ?」

「貴様アアアア!」

「仕方ない、鎮静剤を…」

「待って!」

「ミヤ君!?」

「待ちなさい、今は危険だ!」

ブライトの静止を聞かず、みやが少女に抱きつく。

「ねえ、大丈夫。大丈夫だから!」

「お姉様大好き、きょうこーさまを守る強くて優しいお姉様」

「安心しなさい。お前は善き心を持っている、大聖霊は必ずお前に加護を与えられる。」

「ルナ、ああ、大聖霊様」

少女はミヤ抱きしめ、泣き出した。

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