転校生
「えー今日はみんなにお知らせがあります。この学校は田舎でね、生徒数がとても少なかったんだけれども、今日から転校生が来ます」
教師の言葉に皆がざわつく。だがミヤはぼーっとしていた。
「こら、ざわざわしない。えーそれでは入ってきなさい。」
がララ。
「えーでは順番に自己紹介しなさい。」
「美紅梨流華です」
「宝月菫です」
「日菜野実弥です」
「碧瑞稀です」
「聖園芹華です。」
「風神柚葉です。」
「よろしくお願いします!」
「アイドルの挨拶みたいになっちゃったけどもね、6人もいるんでとりあえず授業始めます。というか美紅さん、なんで君は猫連れてんの?」
「この子ついてきちゃったんです。」
「ついてきたって言ってもね、ここ学校だからね?」
「教師がそういうと猫が威嚇した。
梨流華も笑顔だか、圧を発している。
「むう、みんな猫アレルギーなかったね?」
「はい!!」
転校生と仲良くなりたい男子たちが元気よく返事をする。
〜休み時間~
「ねえ、黒曜ミヤさんだよね?」
「あっはい。」
「私日菜野実弥、名前一緒だね、よろしく。何読んでるの?」
「あっ月刊アトランティスです。」
「じゃあ、不思議なもの好きなんだ!」
「そうですね、落ち着くというか懐かしいというか?」
「へえ、超能力使える知り合いでもいたの?」
「よくわかりません、何か忘れてるような、忘れてないような。」
「ねえ、私催眠術できるの。」
「え?」
「思い出せるかも」
「思い、出したいです‥大事なことを忘れてる気がするから。」
「じゃあ、この5円玉見て。」
「へ?」
「大丈夫、信じて、力になれるから。」
「はい。」
5円玉を見つめる、意識が体を離れていく。
「‥ちゃん、お姉ちゃん。」
お姉ちゃん?あなたは誰なの?
ボクの大事な人、行かないで!!
「ハア、ハア、ハッ」
「何か見えた?」
「見えました、ボクの大事な人、でも顔が見えない。」
「無理しないで、放課後梨流華の家に来れる?」
「行きます、あの人の事を思い出したい!」
「よっし!決まり!」
実弥は笑った、ミヤにはその笑顔が懐かしく思えた。
続く
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