【ソング短編小説】ヴァンパイア/DECO*27
【ソング短編小説】ヴァンパイア
「好きだよ。」
そう言ってもあなたには届かないみたい。あなたを誰よりも愛しているのは私なのに。あなたのことが大好きなのに。お願い、こっちを見て?あなたからの愛がもっと欲しい。
『キミじゃダメなんだ』って?どういうこと?そんなこと言うあなたは悪い子。好きって一度でいいから言って?ううん、それじゃ足りない。何回も言って。私のことが好きだって。大好きだって。そして抱きしめて耳元で囁いて?ずっと一緒だよって。
「大好きなの、あなたのことが。」
そう私が言うと、気休めであなたは言うわ。
「僕も好きだよ、キミのこと。」
ダメ。それじゃ足りないのよ。もっともっと言えるでしょ?悲しいの…切ないよ。私はあなたの全てが欲しい。あなたの愛を全て頂戴。全て吸ってしまいたい。私は愛のヴァンパイアだもの。
あなただって私の愛が欲しくない?その方がいいじゃん、楽しいじゃん?私があなたを幸せにしてあげる。私の運命の相手はあなた。あなた以外に考えられないわ。
ある日、あなたは突然言ってきた。
「今まで気がつかなかったけど、キミのことが好きみたいだ。」
ね?言ったでしょ?私の運命の人。
「大好きだ。ずっと一緒にいよう。」
そう言ってあなたは私を引き寄せた。そして甘い口付けをしたの。こんなに幸せなことないってくらいに、ステキな時間だった。
もうあなたのことは離さない。もっともっと愛を頂戴。私も沢山の愛をあげるから。幸せにしてあげるから。
私は愛のヴァンパイア。もっともっとあなたの愛を吸ってみたい。二人で繋ごう、これからのミライも…。
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タグ: ソング短編小説
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