ELGAMA #34 アリゴ編 #3 再戦
今日のトピ画は、@R1104 さんに描いていただきました!ミアです!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レイスとエリントの2人は、ミアを起こした。
「ミア、支度しとけよ、今日戦うんだからな。」
「え?だれとたたかうの?」
ミアの髪の毛はボサボサに乱れており、目は細く、ひたすらに目を開けるのを拒絶していた。
いかにも眠そうだ。
「バカヤロウ、早く頭を起こせ、ブレデウルとだよ。」
「えっ?ブレデウル?なにかせんりゃくでもたてたの?」
「いや、たててない。」
「えっ…」
ミアが目をパチクリさせ、まだ寝ている頭の中をかき混ぜるかのように頭を振った。
「ほんとに、ほんとにたててないの?」
「うん。」
エリントは何事もないように言ってのけるが、戦略をたてていないのはかなり大事だ。
「じゃ、どうやって倒すの…」
「俺とお前でなんか適当に戦って、負けそうになったらエベウプ使って、あとはいいところでレイスがアケラルフラッシュをバチコーン、と。」
「それが戦略なんじゃないの。」
「……細かいことはどうでもいい。とにかく、絶対勝つからな。」
ミアがレイスの方を見る、その目は『この人アホなんですか。』と語っていた。
レイスはとりあえず頷いた。
「そんでもってあなた、早くその髪の毛どうにかしてこい。一応身嗜みは整えとこうぜ。」
「あ、ちょっとまってて、今梳かすから…」
ミアはどこからともなく櫛を取り出して、梳かし始めた。
自分勝手にあちこちに飛び出していた髪の毛は、あっという間に元のサラサラなショートヘアーに戻っていく。
「お前鏡もなくてよく髪の毛梳かせるな、後ろの方とか見えるのか?」
エリントが髪を梳かす仕草をしながら話しかけた。
「分かんない、けど、慣れたんだと思う。いつもやってるから。」
「ふ、ふーん。」
エリントが斜め上を見つめてイマイチ納得がいっていなさそうな顔で言った。
そして、ミアの身支度が終わり、レイスたちは神殿への道を歩き始めた。
三人の各自のポケットにはエベウプが入っている。
余裕があれば、これで回復できるだろう。
しばらく歩き続け、開けた森が見えてくると、レイスの心は不安でいっぱいになった。
心配をなくすため、レイスは自分に言い聞かせた。
________今更やめてどうする。エリントを信じろ。
三人は横一列に並んだまま一言も喋らずに足を進めた。
エリントだって、いつも能天気だとは限らない。
みんそれぞれが緊張感を理解し、歩み続ける。
ブレデウルに向かって。
神殿の前まで来た。
天高く伸びた木の葉と葉の間から、太陽の陽が漏れる。
不思議な風が頬を優しく撫でた。
エリントはレイスと目を合わせた。
頷くと、エリントも同じタイミングで頷いた。
エリントが神殿の扉を押した。
扉は不自然すぎるほどに静かに開き、レイスたちを中へ招き入れた。
神殿内は暗く、先が見えない。
背後から大きな音がする。
今度は誰も後ろを振り向かなかった。
扉が閉まると、神殿内がゆっくりと明るくなり、中心にブレデウルが現れた。
次話↓
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
他の小説は完結しましたので今回から連載復活します!
いいねしてください!励みになります。
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
お待たせしました。
次でおそらくブレデウル倒せるかもしれないです。
次は長くします。(早く終わらせるため)