小説 多々良小傘 わきちは妖怪?【東方】
多々良小傘の小説。第一話
少し悲しいお話になってるよ。
感動系とかよく分からないの。
コメントにハッピーエンドがいいかバッドエンドがいいか書いてね。
どっちも考えてるからさ。
泣き虫な唐傘お化け
「お〜ど〜ろ〜け〜!」
「……。」
また、人間が驚かず無視して行ってしまった。無理はないと自分自身も思い、どこか隠れる所は無いかと探す。
(あった…。)
そこは紫陽花の低木のある隅っこ。バレそうだが、実は案外気づかれなかったりする。
なんせ人通りが少ないから。
失敗を恐れて人通りの少ない場所を選び驚かせている。
ガサ…
紫陽花の低木の後に隠れると、人がいない事を確認し、声を殺して泣いた。
泣き止む気は無かった。気が済むまで泣く、それが最近の日課になって来ている。
「わきちは…わきちは…妖怪の才能が無いのかなぁ…。」
泣きながら言った。
体が透けてる唐傘お化け
多々良小傘の能力は、人間を驚かす程度の能力。だか、最近はこの能力は「嘘」なのではないかと噂されている。
(もういいや…帰ろう。)
今日は早めに切り上げた。
「さーて今日も人里に…」
そう思い、足を運ぼうとしたその瞬間。
「ふぇ…?」
自分の体に異変を感じた。
両手を見てみた。そしたら、
透けていた。
「え?え?え?」
博麗神社に飛び込む唐傘お化け
小傘は慌てて走った。どこへ向かっていたのかわ判らなかった。
命蓮寺?霊廟?永遠亭だろうか?
小傘は気づいたら博麗神社にいた。
「はぁ…はぁ…。」
小傘は我を忘れて走っていたので、息が切れていた。
「あら?唐傘お化け風情が何か用?」
神社には恐らく掃除中だと思われる霊夢が立っていた。
「霊夢…さ…わきちの…手…が…。」
呼吸がしずらく、まともに発言が出来なかった。
「はあ?何言ってんの?落ち着いてから言いなさい。」
小傘は暫く息を荒くし、落ち着こうとした。そして落ち着いて来た。
「その…わきちの手が透けて、るんです…。」
「手が?」
霊夢はそう言って小傘の手を見た。
「あ、この現象知ってるわ。昔先代巫女から聞いたの。」
霊夢は言った。そして小傘は安心して言った。
「良かった…これで一旦…」
「これは、妖怪の本性が無くなった時に出る現象。本性去現象。あんたもうすぐ、
消えるわよ。」
多々良小傘について
種族は唐傘お化け。
使われずに置き忘れた傘が付喪神化した少女。
デザインが不人気だったためか、誰にも見向きされずに雨風にさらされている内に妖怪となった。
そのため、腋巫女からは「この憑き物神風情が!」と言われたりする。
人間を捕食したりすることはなく、ただ人を驚かせることを生きがいとする。
皆が幸せになるハッピーエンド、置き傘がどこかへゆくバットエンド。
どっちがいいですか?感想を述べるついでに書いてみて...。