桃太郎 1
むかしむかし、あるところに、もやしさんともやしさんが住んでいました。
もやしさんは山へしばかりに、もやしさんは川へせんたくに行きました。
もやしさんが川で洗濯をしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きなもやしが流れてきました。
「おや、これは良いおみやげになるわ」
もやしさんは大きなもやしをひろいあげて、家に持ち帰りました。
そして、もやしさんともやしさんがもやしを食べようともやしを切ってみると、なんと、中から元気の良い男のもやしちゃんが飛び出してきました。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
子どものいなかったもやしさんともやしさんは、大喜びです。
もやしから生まれた男の子を、もやしさんともやしさんはもやし太郎と名付けました。
もやし太郎はスクスク育って、やがて強い男の子になりました。
そしてある日、もやし太郎が言いました。
「ぼく、鬼ヶ島(おにがしま)へ行って、わるい鬼を退治します」
そして、もやしさんにもやしを作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。
旅の途中で、もやしに出会いました。
「もやし太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたもやしを1つ下さいな。おともしますよ」
もやしはもやしをもらい、もやし太郎のおともになりました。
そして、こんどももやしに出会いました。
「もやし太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたもやしを1つ下さいな。おともしますよ」
そしてこんどは、もやしに出会いました。
「もやし太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたもやし団子を1つ下さいな。おともしますよ」
こうして、もやし、もやし、もやしの仲間を手に入れたもやし太郎は、ついに鬼ヶ島へやってきました。
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