亜悠式第1回小説大会応募作品 シヅクちゃんの目的

今日も投稿した写真のいいねがどんどん増えていく

「シヅクちゃんの着てるお洋服買ったよ〜！」

「シヅクちゃんみたいに可愛くなりたいな〜」

といういつもコメントしてくれるファンの方達から

「お前自分で可愛いって思ってるか知らんけどさはっきり言ってブスｗｗ」

「目おかしいのかなー？ｗ」

というアンチコメまでどんどん投稿されていく

そんな写真を投稿しているこの私は中宮雫

インターネットでは「シヅクちゃん」という名前で活動するインフルエンサー

私は普段量産系の洋服を着てSNSに写真を投稿したり生放送でゲームをしている

意外と知名度が高かったりする

そして今日は地下アイドルの「マイちゃん」とコラボする初配信がある

私がインターネットを始めた理由がマイちゃんなぐらい昔から推していた

お誘いをもらった時も死にそうになった

あ、心がね

よし、告知するか

"シヅクだよ〜！今日はなんと!!マイちゃんと22時から雑談コラボするよ〜絶対来てね！"

けど、私がマイちゃんの古参ファンとは知られたくないから言わない

告知をするとコメントが付いていく

「マイちゃんこんな奴とコラボ可哀想ｗ」

「楽しみにしてます！」

やっぱりアンチコメは一生消えない

まぁ無視無視

配信の時間になり配信を始めた

初めて1時間ぐらい時がたった

「マイちゃん今日も可愛すぎて尊死マイちゃんに踏まれたいなぁ￥5000」

あ、スパチャが飛んできた

あーあ

シヅク「マイさんこれ...」

マイ「またか...」

マイ「私何回も言ったよな!？私は男が嫌いなんだよ!？お前毎回キモいんだよ!？」

マイちゃんはすごく男嫌い

小さい頃父親に暴力を振るわれて嫌いになったというのは有名な話だ

無事ではないが配信が終わった

マイ「はぁ...マジでうざいんだけど..」

シヅク「あのー..良かったら今度一緒にお出かけしませんか？リフレッシュになるかは分かりませんが..」

流石に断れるだろうと話しかけた

マイ「え、ぜひぜひ！行きましょ〜」

..とすんなり決まってしまった

その日2人で楽しい時間を過ごした

帰り道

マイ「シヅクちゃんとコラボして本当に良かった！シヅクちゃんが誘ってくれたからリフレッシュできた！」

シヅク「いえいえ、こちらこそありがとうございました！」

お話出来たことも嬉しかったのにこんな事嬉しすぎる..

マイ「やっぱり男のこと好きにはなれないよ..けどシヅクちゃん男っぽい一面があるけど仲良くなれたのって奇跡かもね！」

シヅク「本当ですね！それじゃあ私こっちなんで」

マイ「あ、分かったよ！また今度！ばいばーい！」

そう言ってマイちゃんは手を降ってくれた

本当に可愛いなぁ...

マイちゃんいつか男になれる日が来るのかな..

マイちゃんもやっぱり秘密で悩んでるんだな..

秘密なんてバレる事なんて99％無いし私の本性をファンもアンチも知らないのだろう

バレたら大騒ぎだな..

"僕が女装して活動しているなんてこの世に知る人なんて居ないし"

エンド