地獄の果てまで連れてって。 半虎(微虎冬?) アダルト
一虎:「はぁ……、」
千冬が居なくなって、俺には何をする気力も無く成った様な気がする。
キャバクラ通って、薬とか始めて、偶には枕仕事をしてホモの男に致されたり。
でも、俺の人生は、千冬が居なくなってから、何もかもが終わった気がする。
酒と、煙草と、薬と、キャバ嬢の女と、ホモの男に塗れた、糞みたいな人生だ。
いっその事死んじまいたい。でも、死ぬのは怖い。
─そんなある日の事だった。─
ピーンポーン
一虎:「はーい」
家から外に出ると其処には、半間君が居た。
半間:「ずっと逢いたかったぞ、一虎ァ。元気し
てたか?」
千冬を殺した奴のグルだ。
怖くて動けなくなり、俺の体は、小刻みに震えながらもその場で固まってしまった。目眩がする。頭が痛い。
一虎:「千冬……、助け……、」
朦朧とする意識の中で、俺は、千冬に助けを求めた。
あれ……?今、俺、誰かに御姫様抱っこされてる……?温かい……。落ち着く……。
一虎:「千……、冬……、」
俺は帰って来る事の無い人の名前を呟く。
半間:「ナァ、一虎ァ。」
一虎:「アッ……、」
俺、半間君を千冬と勘違いしちまった。どうしよう。其奴は千冬の敵のグル……、
半間:「一虎ァ。大丈夫かぁっ?」
優しい声に包まれる。その声の主は、千冬でも……、場地でも無いのに。でも、何故か、凄く安心させてくれる様な声だった。
一虎:「半間君……、」
半間:「ん?」
一虎:「半間君に……、抱かれたいです……///」
何言ってるんだ。俺は。でも、何故か、自然と俺は、半間君に快楽を求めていた。
半間:「いーよ❤」
一虎:「えっ……!?」
半間君は先程俺を心配していたとは想えない位に激しいセックスで俺を抱いた。
一虎:「ぷはぁ……❤」
半間:「もう十分イっただろ、是で満足か?」
一虎:「うん……❤」
半間:「!?まだ何か有りそうな顔してんなぁ?」
一虎:「バレた!?」
半間:「良いぜ。言ってみろよ。」
一虎:「実は……、」
────────────────────
半間:「えっ!?死にたいけど、勇気が出ない?」
一虎:「うん。だから、死神の、半間君が、俺の事
を……、」
『地獄の果てまで連れてって。』
半間:「本当に良いのか?」
一虎:「うん。もう良いや。」
半間:「だりぃ❤まぁ、ちょっと待てよな~❤」
一虎:「うん。分かった。」
半間:「お、有った有った❤」
何か良く分からない物質の入った瓶が、二つ、並べられた。
一虎:「何是……、」
半間:「ユダ抹消用に持ち歩いてた、殺人薬❤」
一虎:「えっ……、」
半間:「良いから、早く、某、飲め」
一虎:「う゛っ……、」
二人同時に、殺人薬の入った瓶を飲み干した。
一虎:「ぷはぁ……。」
半間:「悪ぃ。ちょっと待て、電話有るわ。」
プルルルルル……、プルルルルル……。
半間:「じゃあ~なぁ~稀咲ィっ❤俺、一虎と、
心中するわぁっ❤」
稀咲:「はぁっっ💢?」
プツンッ……、
ツー……、ツー……。
半間:「良し、準備完了ッ❤逝くかぁっ❤」
一虎:「へぇっ!?行くって?何処へ?」
半間:「え~っ!?そりゃ~あ、勿論、俺達の地獄
へ❤」
そう言い、半間君は、部屋にたった一つだけ有る大きな大きな窓を指差した。
半間:「彼処から飛ぶぞおっ❤」
一虎:「ええっ!?でも全裸……💦、」
半間:「大丈夫。どうせ死ぬから❤」
一虎:「ええっ!?でも、此処二階……💦、」
半間:「大丈夫。その為に薬飲んだんだろぉ?」
一虎:「あっ……」
半間:「まっ、良いやっ❤そんな事よりも、早く
、此処から飛ぶぞぉっ?」
一虎:「あれ、……?」
可笑しいな。半間君とだと、死ぬのが怖く無い。
半間:「じゃあ、逝こっか❤」
一虎:「うんっ❤」
夜明けと同時に、俺等は飛び降りた。
─待ってろよ。場地。千冬。今から迎えに逝くからな……。あ、無理か。
彼奴等は天国へ逝ったんだ。でも、俺等は地獄逝き。
……でも、死神の……、嫌、俺の将来の旦那様の、半間君となら怖くは無い。
夜明けの青白い光に照らされながら、半間君と人生最後の口付けを交わした─。
─バイバイ、俺の、腐った、糞みたいな……、人生。
─来世では、絶対に、絶ッッッ対に、半間君のお嫁さんに生まれ変われます様に。
─……又、そんな下らない事を妄想しまくって、馬鹿みてぇーに本気で考えながら、俺は、半間君に、静かに、地獄の果てへと連れられて逝った─……─。─
一虎:「じゃあね、半間君。何時までも、誰よりも
、ずっと、ずぅーっと、大好きだったし、愛し
てるよ❤」
「『地獄の果てまで連れてって。』完」