【創作読み切り小説】天使は悪魔へと堕ちる

駄作です

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どうか貴方に幸福を──

そう思ったのは、目の前で私の唯一の理解者が

十字架に張り付けられ｢処刑｣された時だった。

“数ヶ月前”まで、仲も良かったのに。

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…私は悪くないよね。

いつもなら彼が答えてくれた。

その彼はもう居ない。彼の事は嫌いだった。

きっと彼なら｢君は悪くない｣とか言ってたんだろう。

彼が処刑された理由は、私と神様しか知らない。

彼は大天使だった。

彼は皆から尊敬されていた。

だから嫉妬していた。

私はただの天使(モブ)だった。

今は違う。

彼が処刑されて、私の地位が上がって、

私は大天使になった。

っハハ、せっかく大天使になったんだ。

やりたい放題やろう。

…たしかもう一人大天使はいるんだっけ?

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あの時、見ていた。神ともう一人、

いつもあの子にくっついてる天使が話してたのを。

会話の内容は大体分かった。

…二人ともあの子の事が嫌いだから、

消えて欲しいから処刑するんだって。

彼の事なんて、別にどうでもいいけれど。

だって、神様が皆の感情を消したから。

彼とあの二人以外の天使は、“数ヶ月前”に

感情を消された。

だって、神様が言う事が全てだから。

けれど私は、感情を探す。

…｢楽しい｣って、感情、

どうやったらまた感じられるのだろう。

感情を失くしたせいで、何もかもが色あせた。

暇だった。

だから、なんとなくで天使界を壊した。

それで、悪魔と呼ばれた。

どうでもいいけれど。

「楽しい」、戻って来なかった。

彼が居たから、楽しかったのかな。

まぁ、もう何も感じないけれど。