東方催眠狂④

フラン「それでその・・・とうひこう？って何？」

魔理沙「『催眠』ってやつだぜ！」

フラン「ふーん」

普通、フランくらいの年齢の子供でも、催眠を知っていたって何らおかしくない。

だが、フランは知らなかった。

何故か。

答えはさほど難しくはない。

文字通り「箱入り娘」として育てられたフランは

恐ろしく無知なのであった・・・・

フラン「じゃあやってみてよ。」

魔理沙「そうこなくちゃ！」

魔女服の中から、どこからともなく硬貨を出した。

紐で括られてている。

さながら首吊り死体のような・・・・

それが、揺れる。

右、左、また右・・・・・・・

つられてフランにも変化が見えてきた。

周りは、暗い暗い地下牢ではなく、明るい明るい青空が広がる風景に・・・

気分は、最悪だったのが、希望に満ち溢れ・・・

そして、彼女の紅く、少し切なさを感じさせる眼は、

輝きに溢れ、最早眼自体が発光しているのではないかと勘違いする程＿＿＿＿＿

おかしい程の変化だ。フランは少し不安を覚えた。

フラン（心の声）「あれ・・・そういやこれって・・・安全なの・・・？

・・・・・ううん、危険でもいい。

もう何をしても、報われないのだから」

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魔理沙は変わりゆくフランを見つめながら、少し戸惑いを覚えていた。

魔理沙（心の声）「あれ？こんなに眼が輝く事ってあったっけ？

・・・私は、間違っているのか・・・？

いいや！

フランのためだろ！

私は悪くない！悪くない悪くない悪くない悪くない・・・」

魔理沙自身も、実は。

目の前で揺らぐ硬貨の様に、

不安定な存在なのだった＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

（東方催眠狂⑤へ続く）