産移ツギハギ細工・産移屋に聖夜来たる(6)
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ついに来た、クリスマスの夜七時。地下に来いとだけ知らされているナナオは「クリスマスパーティーでしょう」と当然勘づいてはいるものの、産移屋のそれがどんなものなのかイマイチ予想できないでいた。
「は…入って良いやつでしょうか…?」
ええい、この際開けてしまえ。
扉は想像よりも簡単に開い…
パアァァァン!!
「「「「「「「「メリークリスマス!」」」」」」」」
電気が点き、会場の様子が分かる。
高い天井には隙間なくびっしりと集合体恐怖症泣かせのリースが貼り付けられ、壁はよく分からない機械や人形や箱で埋め尽くされ、会場の中心には大きなテーブルを突き破って小動物の頭蓋骨が飾られたクリスマスツリーが生えている。
…違う、絶対に違う。
「おかしいでしょ…」
「ひどいなあ、エコな飾りつけだよ?僕が実験に使った子たちを再利用した…」
「もっとダメですって!」
みんなの服装もツッコミ所満載だ。…ネクタイでピシッと決めているソラサンタやクリスマスツリーの着ぐるみを大人しく着ているリクさんはまだ良い。だがサンタ服が黒焦げのフタバさん・トナカイの角がメカメカしいザンくん・兵隊さんのコスプレをしているまちこさんあたりはダメ、理解不能だ。
「みんな揃ったことだしケーキ入刀するよ、麗しのホクロさんと共同作業したい人ー?」
巨大ケーキが乗った荷台をガラガラと引いて戻ってきたのは、いつも以上に目のやり場に困るホクロサンタ。
…まだまだ夜は長そうだ。
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ここらで玉止めです。
ここまで読んでくださった乙、本当にありがとうございました!
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