チョコレートの秘密
バレンタインデーの朝、街は甘い香りに包まれていた。
チョコレートショップの前には色とりどりのラッピングが施された箱が並び、友チョコなどをあげたい女子たちの、期待に満ちた笑顔が輝いて見える。
そんな中、一際目を引くのは真っ白な雪のような髪を持つ少女、雪乃。
雪乃は、毎年この日を心待ちにしていた。
なぜなら、雪乃には特別な『友情』という想いを寄せる友達がいるからだ。
その友達、桜は明るくて可愛らしいピンクの髪を揺らしながら、楽しそうにチョコレートを選んでいた。
桜の笑顔は、雪乃にとって太陽な存在でいつも心を温かくしてくれる。
だが、雪乃の心には桜に伝えたい秘密があった。
雪乃が作った手作りのチョコレートには、ただの甘さだけではなく雪乃の深い想いが込められていたのだ。
「ねえ雪乃!どれがいいと思う?」
桜が無邪気に尋ねる。
桜の明るい声は、雪乃の心を揺さぶる。
思わず目を逸らした雪乃は、心の中で葛藤していた。
自分の気持ちを伝えるべきか、それともこのまま友達のままでいるべきか。
その瞬間、雪乃の手に握られたチョコレートが、雪乃自身の運命を変えることになるとはまだ誰も知らなかった。
バレンタインデーの魔法が、雪乃と桜の友情を試すときが来たのだ。
雪乃は深呼吸し、心の中で渦巻く想いを桜に伝える決意を固めた。
「桜……。えっと、私が作ったチョコレートには、桜への特別な気持ちが込められているんだ。」
その言葉に、桜の目が驚きと喜びで輝く。
そして、頷きながら桜は微笑んだ。
「私も、雪乃のことが大好きだよ!」
2人は互いの手を取り合い、心の距離が一瞬で縮まった。
バレンタインデーの甘い香りの中、友情が愛に変わる瞬間を迎えたのだった。
いいねを贈ろう
いいね
6
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)
タグ: チョコレート
トピックも作成してみてください!
トピックを投稿する