【和風総選挙】和風の世界・目が覚めた俺
蓮王(れお)はゲームが好きだった。
そのため、不適切な生活を送っていた。
「はぁ〜。眠すぎる。なんで学校なんてあるんだよ。」
昨夜寝たのは午前3時、起きたのは午前8時だった。
急いで準備をし、家を出る。
蓮王はこんな生活が嫌だった。
学校では、女子にはキモいかデブしか言われず、男子からはたまにいじめ。
使いのような存在の真斗(まさと)に言い返してもらっているが。
女子からは最低〜と。
最近真斗が女子にモテモテの雅孝(まさたか)が「まさまさコンビ」として仲がいい。
なので、真斗が最近、蓮王がいじめられているのに言い返さなくなった。
「おい真斗、ここは言い返せよ。」
ーーー「ごめん。今雅孝と喋ってるから。っな、雅孝。」
「はぁ。なんで俺がこんな目に。真斗も使えねーなぁ。もう友達やめようかな。」
「蓮王!お前なんて言った??友達やめるとか、最低だぞ。まあ俺がいるか。でもさお前、それは嫌だよ。いっくらいじめられても、他人を使うなんて。嫌なら、もうされたくないなら、自分から戦えよ!だからまたいじめられるんだぞ。」
「っあ、そうだ。お前ってたまには和風のゲームでもやってみたら?俺、忍者のゲーム持ってるから、貸してやるよ。んじゃ、放課後、俺の家にこいよ。」
蓮王は下を向きながら頷いた。
あの上から目線はイラついたが、優しさが、蓮王の心を和らいでくれた。
蓮王は雅孝の家に着いた。
「よ〜蓮王〜。はい、これ。忍者のゲーム。お前、『和風の世界』に入ってみなよ。きっと、ハマる。俺もこれのおかげで『目が覚めた』。だから今、和風のハンカチとか集めてるんだよね。それじゃっ。」
ーーー「ありがとさん。」
「『和風の世界』に、『目が覚めた』…?どう言うことだよ。まあやってみるか。」
「これおもしれー!!はよいけ!あー最高。まって、ここ京都じゃね?めっちゃ傘あるー。」
蓮王は夢中で昨日と同じ、午前3時に寝てしまった。
蓮王は夢を見た。
京都にいる夢。
「ここはどこだ?ゲームで見たことあるぞ…。っあ!京都だ!傘めっちゃあるし、庭園も綺麗だなぁ〜。」
午前6時。
いつもより早く目が覚めた。
「和風ってすごい。なんかスッキリする。あんな綺麗な世界、毎日見ていたい。」
「おはよー。」
「きゃー!雅孝くん、おはようー!」
「え待って蓮王早くない?」
「ああ、お前のおかげだ。あのゲーム。」
「あああれな。どうだ?和風ってすごいっしょ?ハンカチ集めたくなる気持ち、分かるでしょ?」
「まだハンカチほどはいってない。けど、すげーな。おれ、ゲームのおかげで『目が覚めた』よ。」
「えぐっ。まあ和風仲間が増えて欲しいということで、あれあげるよ。もっと『目が覚めた』を感じて欲しいしね。っああ言う意味じゃないからね?『和風の世界』に『目が覚めた』って意味だよ?」
「えマジ⁉︎ありがと雅孝〜!もっと上手くなって、『和風の世界』に『目を覚ます』ぞー。」
「ハマってくれてよかった。」
今日は昔の絵画の世界。
葛飾北斎の絵など、魅力的な絵がたくさんある。
土曜日、YouTubeで京都の庭園の動画を探し見た。
葛飾北斎の絵がデザインされたハンカチも買った。
「雅孝ってあんな性格だったんだな〜。このハンカチ持って行って見せてやろう。」
「俺はもう『和風の世界』に『目が覚めた』んだな。」
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