【春総選挙】『桜、咲く季節』【小説部門】【外伝】
1.【淡い記憶】
桜咲く季節、
こちらを照りらす夕日がまぶしい。どうやら卒業式が終わったようで、登下校中なのか中高生が近くを通り過ぎていくのが見える。…まるで徒桜のように。
ここの近くの学校は、中学校と高校が合併した大きい学校で、人通りが多かった。
ふと庭を観ていると、庭にある色とりどりのサイネリアの花びらに少し水滴がついていた。
昼に、春雨が降ったらしい。昼寝していて全く気付かなかったが、そういえば今日って、雨降るって言ってたっけ。そんなことを考えながら、自分の部屋を掃除する。もう春だし、片付けもさっさと終わらせないと、それに… と丸いクロステーブルの上を見る
_そこには、一輪の青いバラ。
……これは、自分にとって大切なもの。彼が残していった大切なもの。
昔、自分が小さい頃に、植物バイオテクノロジーといったものが好きな男の子がいた。
「培養」、「茎頂培養」と知らない単語ばかりでてくることが多かったけど、自分にとって面白いと感じる素敵な子だった…。
その子とは仲が良くて、よく知らない単語を聞かされてたけど、意味はわかんなくても面白くて、興味深かった…。
彼は、その後両親の転勤先が決まって、そっちに引っ越すことになった。
最後に、残して自分にくれた 一輪の華。
それが、青いバラだった…
これは造花であって、本物ではないけれど ・・・
自分にとっての、唯一価値のある華。
今思うと懐かしいが、__なんで急にこんなことを思い出したんだろ?
好評であれば、続きを見せます
by, @emil_fnf
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トピックを投稿する奇跡とか夢叶うとか…まさか植物学者になった彼が戻ってくる…ってコト⁈
中高生と徒桜、人が通り過ぎていくって事なんでしょうけど主人公が道路に爆弾仕掛けててこれからコナン並に人が散る伏線だといいなあ()