【とーと民ガチバトル総選挙】1話 なぜ私
「やばい、寝坊だ寝坊だ~!」
たったの5分遅く起きただけなのに、騒いでしまう私。
私、乃愛。
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信号待ちをしている間、前髪をついつい触ってしまう。
中1になって、恥ずかしい年頃になり、前髪をつくることにしたの。
でもくせ毛だから、なかなか綺麗にならない。
横断歩道をわたるり、下を向いて歩く。
その時だった。
後ろから「あ、乃愛じゃん」の声。
振り向くと、琉生がいた。
「乃愛って好きな人いるの?」
急に何?
「え、別に…。気になってる人ならいるけど…。琉生は?」
私の気になってる人は琉生。
けど、別に好きってほどではない。
自分でも、よくわかんない感覚なんだよね。
「えっ、俺は…。教えてやってもいいけど…。」
「えじゃあ教えてよ。」
ドキドキした。
学年で一番人気といってもいい琉生に好きな人がいるなんて…。
「乃愛。」
「えなに。」
「お前バカか。お前が好きっていってるだろ?」
「え。」
私?
なんで?
「ってことは、わかってるよな。」
は?
どう言うこと?
頭のなかが真っ白だ。
すると、琉生がバックハグをして…
「俺は…ずっと乃愛が好きだった。付き合ってください。」
「えでも玲奈ちゃんとか、利琉ちゃんとか夏蓮ちゃんとか、かわいい子めっちゃいるやん。」
玲奈ちゃんはとにかくかわいい。
利琉ちゃんはダンスがすごくうまい。
夏蓮ちゃんは足も早く、頭もよく、スラッとしてて可愛く、リーダー性のある子だ。
私は、頭は学年一位で、足もはやいほうだけど…。
ブスだし、低身長だし…。
どこがいいのか。
「なにがなんでも、お前が一番好き。」
「えじゃあ…。私でよけえばお願いします!」
「よろしくなっ。」
「う、うん…。」
学校にちかずいてきた。
琉生は誰にも言うなよっと言うように友達の方へ向かった。
なぜ私が?
本当に私でいいのかな…。
今も不安でいっぱいだ。
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